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「心の中に生き続ける」 78年の歴史に幕、和歌山県みなべ町高城中で閉校式

3月末で閉校する高城中学校(20日、和歌山県みなべ町滝で)
3月末で閉校する高城中学校(20日、和歌山県みなべ町滝で)
閉校式で、紀南交響楽団の演奏に合わせて校歌を歌う生徒たち
閉校式で、紀南交響楽団の演奏に合わせて校歌を歌う生徒たち
 今月末で78年の歴史に幕を閉じる、和歌山県みなべ町滝の高城中学校で20日、閉校式が開かれた。生徒や卒業生、教職員、地域住民ら約300人が出席し、思い出の学びやとの別れを惜しんだ。


 高城中学校は1947年度に開校。2014年度には清川中学校と統合した。本年度の卒業生13人を含む2228人が巣立った。

 閉校は生徒数の減少が理由。最も多かった1954、55年度には166人いたが年々減少し、本年度は27人。4月に上南部中学校と統合し、新たなスタートを切る。

 閉校式は、式典の部とアトラクションの部の2部構成で、体育館で開かれた。

 式典の部では、主催者を代表して山本秀平町長が「中学校のこれまでの歴史と地域の皆さまの思い、学校が果たしてきた役割は新しい形で受け継がれ、これからの子どもたちに生かされていく」とあいさつした。

 高台浩校長は「3年生は最後の卒業生。高城中学校の卒業生であることを誇りに思い、これからの人生を歩んでほしい。1、2年生は新しい学校で新しい生活が始まる。生徒数が増え、新しくできることに頑張ってもらいたい」と話した。

 その後、生徒会長の2年、西悠斗さんが山本町長に校旗を返納した。

 アトラクションの部では、紀南交響楽団が、2014年度の統合以前の旧高城中学校と清川中学校、そして今の高城中学校の校歌を演奏し、生徒が歌った。

 生徒によるパフォーマンスもあった。1、2年生14人は和太鼓を演奏した。卒業したばかりの3年生は文化祭で発表したダンスを披露し、最後に「ありがとうございました」と声をそろえて一礼した。

 3年生の岡﨑秀翔さんは「人数が少ないからこそ全校生徒が仲良く、みんなで体育祭や文化祭などに取り組んできた。高城中学校はこれからも僕たちの心の中に生き続ける」と話した。

 自身も卒業生で、1年生の次女がいる同町高野の団体職員、冨山晃さん(50)は「閉校は寂しいが、子どもたちには新しい中学校で頑張ってもらいたい」とエールを送った。

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