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対話型AIが接客 多言語で観光案内、白浜空港で実証実験、和歌山

南紀白浜空港を訪れた観光客に対応する「AIさくらさん」(25日、和歌山県白浜町で)
南紀白浜空港を訪れた観光客に対応する「AIさくらさん」(25日、和歌山県白浜町で)
 和歌山県白浜町の南紀白浜空港で25日、多言語で接客できる対話型AI(人工知能)を使った観光案内の実証実験が始まった。全国の空港で初めてという。客の興味に合わせて地域の交通や観光情報を提供。個別の周遊プランの作成や提案もできる。実験は10月末まで。


 空港を運営する南紀白浜エアポート(白浜町)とAI企業ティファナ・ドットコム(東京都)が取り組んでいる。

 AI装置は、空港の「コンシェルジュエリア(総合案内所)」に設置している。アロハシャツを着た女性のAIキャラクター「AIさくらさん」が、英語、中国語、韓国語、日本語の4カ国語で対応する。利用できる時間は午前8時~午後7時20分。

 この装置の導入で、外国人観光客への対応を充実できるほか、休むことなく高度な案内サービスの提供が可能となる。空港スタッフの業務負荷を軽減し、専門的なサービスへの注力を実現できるという。

 さらに地域の隠れた魅力なども提供できることで、外国人観光客の需要喚起、地域経済の活性化、オーバーツーリズムの緩和なども期待できる。

 「AIさくらさん」は全国の大手企業、自治体、公共交通機関など約100カ所に設置されている。

 ティファナ・ドットコムは、今回の実証実験の結果を踏まえ、2025年までに全国の主要空港への展開を目指すとしている。

 ティファナ・ドットコムの横山洋太取締役は「テクノロジーの力で地域と旅行者をつなぎ、新たな価値を創造していく」、南紀白浜エアポートの岡田信一郎社長は「地域の玄関口として、空港の価値をさらに高めることができると期待している」とコメントした。

 初日にこの装置を使った大江康弘町長は「この取り組みが持続可能な観光の発展と地域経済の活性化につながると確信している」と話した。

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