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「自分は変えられる」 元TOKIO山口さんが白浜で講演、和歌山

アルコール依存症と向き合う日々について講演する元TOKIOの山口達也さん(20日、和歌山県白浜町十九渕で)
アルコール依存症と向き合う日々について講演する元TOKIOの山口達也さん(20日、和歌山県白浜町十九渕で)
 アイドルグループ「TOKIO」の元メンバーで、アルコール依存症を公表している山口達也さんが20日、和歌山県白浜町十九渕の障害者就労支援事業所「キミト☆ミライ」で講演した。テーマは「孤独からの脱却」。「過去は変えられないけれど、未来と自分は変えられる」と依存症と向き合う自身の体験を語った。

 山口さんは不祥事により2018年に旧ジャニーズ事務所を退所。その2年後に飲酒運転でバイク事故を起こし、依存症と診断された。そこで「この病気と一生付き合っていく」と覚悟を決めたといい、依存症予防教育アドバイザーなどの資格を取得した。全国各地で講演活動をしている。

 山口さんは「酒が好きで、仲間と楽しむために飲んでいた。それがいつの間にか1人で飲むようになり、酔うために酒を使用するようになった。それでもテレビの仕事は順調で、依存症に陥っていると気付かなかった」と振り返る。

 「ギャンブルで金が底を尽きることから生まれた『底つき』という言葉がある。私の場合はメンバーに迷惑をかけ、芸能界を辞めた時点が底つきではなかった。飲酒事故を起こした。依存はコントロールできないのが怖い」と強調した。

 「依存症になるのは酒好きだからでなく、心が壊れているから」。では、どう壊れていったのか。「アイドル時代は華やかでも、孤独だった。仕事で成功した実感はあっても、満たされなかった。変えられない過去と他人にとらわれて、自己肯定感がどんどん下がっていた」と分析する。

 「でも未来と自分は、行動次第でいくらでも変えられる。今は講演でさまざまな人に出会い、自分の未来を歩くことができている。すると、依存症になった過去の意味も変わる。おかげで新しい未来をもらえたと思える。変えられないものに苦しむより、今の自分を全て受け入れてみて」と呼びかけた。

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