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多くの買い物客が来店 龍神村にコンビニオープン、和歌山県田辺市

祖父の古里である龍神村に出店を決めた山田敦司さん(和歌山県田辺市龍神村西で)
祖父の古里である龍神村に出店を決めた山田敦司さん(和歌山県田辺市龍神村西で)
龍神村産野菜を扱うコーナーもあり、開店日を待ちわびた客が買い物を楽しんだ
龍神村産野菜を扱うコーナーもあり、開店日を待ちわびた客が買い物を楽しんだ
 和歌山県田辺市龍神村西で4日、コンビニエンスストア「ローソン龍神村西店」がオープンした。関係者による式典後、午前10時の開店と同時に多くの買い物客が来店しにぎわった。村内唯一のスーパーマーケットがあった場所に再び活気が戻った。

■「祖父の古里に貢献」 経営の山田さん

 ローソン龍神村西店は、買い物困難地域に貢献したいという経営者、山田敦司さん(57)=和歌山市=の思いから出店が実現した。祖父の出身地である龍神村に思い入れがあると語る山田さんは「買い物場所は生活に欠かせない。祖父の古里の役に立ちたい」と話している。

 龍神行政局から龍神温泉方面へ約250メートル。同じ場所にあったスーパーマーケットは昨年7月末、人口減少による経営難で廃業していた。

 コンビニは山田さんが代表を務める山藤(本社・和歌山市)が経営。同社は和歌山市や紀の川市、大阪南部に複数店舗を経営している。

 店舗が24時間営業であること、商品物流コストなど、山間部にコンビニを出すことを不安視する意見もあったが、山田さんは自ら現場に出ることを覚悟で「一度(出店すると)決めた後に迷いはなかった」と語る。

 山田さんの祖父、産次さんは龍神村安井出身。青年時代に和歌山市に出てきた後も、母校の小学校に寄付をするなど古里に思いを寄せていた。山田さん自身は龍神村に来ることは少なかったが、出店を検討するための往来で買い物場所の必要牲を痛感したという。

 オープンを記念して開かれた式典では、山田さんが「祖父も喜んでくれていると思う。日本三美人の湯も素晴らしい龍神で、店をかわいがってもらえるよう頑張りたい」とあいさつ。開店を待ちわびた住民たちも早速買い物を楽しんだ。

 店内には地元産野菜を販売するコーナーも設けた。地域性を考慮し、まとめ買いに向く冷凍食品の品ぞろえを充実させたり、交流場所にも活用できるよう小上がりのあるイートインスペースを広く設けたりしている。

 山田さんは「身近で買い物できるというのは本当に便利と思う。経営面では市街地の店舗と同様にはいかないと思うが、祖父の古里でもある龍神村に微力ながら貢献できればうれしい」と話している。

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