くじらの町に「国際鯨類施設」 和歌山・太地町、鯨研の研究機関も
和歌山県太地町が町内の高台で整備を進めていた「国際鯨類施設」が完成した。鯨類の調査研究などに取り組んでいる「日本鯨類研究所(鯨研)」(東京都)の事務所が入り、町が目指す「くじらの学術研究都市構想」の拠点となる。23日に竣工(しゅんこう)式を開いた上で、4月1日から供用を始める。
町によると、東日本大震災(2011年)で鯨研が宮城県石巻市に持っていた研究施設が津波で被災して閉鎖。町では以前から、町内に研究機関があればという思いがあったことから鯨研に支所の招致を打診し、町が整備する施設の中に「太地事務所」を設けることになった。
2021年度から整備に取り組んでいた国際鯨類施設は敷地面積2万3844・73平方メートルで、鉄骨造り2階建て(延べ床面積1879・92平方メートル)の施設を設けた。建設事業費は約18億円。
施設は中央にエントランスホールがあり、東側が図書室や会議室、研修ホールなどを備えた研修エリア、西側が鯨研太地事務所の事務室や研究室、標本保管室などがある研究エリアとなっている。
太地事務所には4人の研究員ら職員7人が常駐。質量分析計など最新の設備を備えた研究室で、鯨類の資源を管理するための研究業務に取り組む。
図書室では鯨研が所蔵する約3万冊の本が事前予約で無料で閲覧できるほか、会議室や研修ホールも有料で利用できる。鯨研では施設の一部を町から借りるとともに、指定管理者として施設全体の運営にも携わる。
鯨研の久場朋子広報室長(54)は「『くじらの町』と呼ばれる太地町に立派な施設が造られたことは、鯨類の実験や調査に将来を感じられることだし、大きな意味を持っている。研究者はもちろん、一般の町民や県民の方々にもクジラのことをより知っていただけるような場所になれば」と話す。
三軒一高町長は「日本の鯨類研究の権威である日本鯨類研究所の太地事務所として鯨類や文化に関する研究・調査を行い、その研究成果を世界に情報発信する大きな役割を果たしていただけるものと期待している」とコメントしている。
町によると、東日本大震災(2011年)で鯨研が宮城県石巻市に持っていた研究施設が津波で被災して閉鎖。町では以前から、町内に研究機関があればという思いがあったことから鯨研に支所の招致を打診し、町が整備する施設の中に「太地事務所」を設けることになった。
2021年度から整備に取り組んでいた国際鯨類施設は敷地面積2万3844・73平方メートルで、鉄骨造り2階建て(延べ床面積1879・92平方メートル)の施設を設けた。建設事業費は約18億円。
施設は中央にエントランスホールがあり、東側が図書室や会議室、研修ホールなどを備えた研修エリア、西側が鯨研太地事務所の事務室や研究室、標本保管室などがある研究エリアとなっている。
太地事務所には4人の研究員ら職員7人が常駐。質量分析計など最新の設備を備えた研究室で、鯨類の資源を管理するための研究業務に取り組む。
図書室では鯨研が所蔵する約3万冊の本が事前予約で無料で閲覧できるほか、会議室や研修ホールも有料で利用できる。鯨研では施設の一部を町から借りるとともに、指定管理者として施設全体の運営にも携わる。
鯨研の久場朋子広報室長(54)は「『くじらの町』と呼ばれる太地町に立派な施設が造られたことは、鯨類の実験や調査に将来を感じられることだし、大きな意味を持っている。研究者はもちろん、一般の町民や県民の方々にもクジラのことをより知っていただけるような場所になれば」と話す。
三軒一高町長は「日本の鯨類研究の権威である日本鯨類研究所の太地事務所として鯨類や文化に関する研究・調査を行い、その研究成果を世界に情報発信する大きな役割を果たしていただけるものと期待している」とコメントしている。