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指定管理者に東京の経営コンサル会社 古座川町の宿泊施設「ぼたん荘」再生に期待、和歌山

10月から「楽帆」が指定管理者となって運営されることになった「ぼたん荘」(和歌山県古座川町月野瀬で)
10月から「楽帆」が指定管理者となって運営されることになった「ぼたん荘」(和歌山県古座川町月野瀬で)
 昨年4月から営業を休止している和歌山県古座川町月野瀬の町有宿泊施設「ぼたん荘」の指定管理者に経営コンサルタント業「楽帆(らくはん)」(東京都)が決まった。町議会がこのほど、開会中の3月定例会で指定案を可決した。楽帆は全国でホテルや旅館の事業再生・運営を手がけており、県内でも複数の施設を運営している。

 指定管理者候補の選定はプロポーザル(提案)方式であり、6社から応募があった。楽帆の案は、施設の効用を最大限に発揮し経費縮減が図れること、従業員の地元雇用や地場産品の活用が期待できることなどが評価のポイントになった。

 指定期間は10月1日から2027年3月31日までの2年6カ月。指定管理料は1500万円としている。町によると、楽帆は従業員の地元雇用率90%を目指しており、地場産品の活用にも積極的。ぼたん荘を拠点に町が滞在型観光と産業振興で持続可能な地域になることについても提案があったという。

 西前啓市町長は「応募があるか不安だったが、多数参加があった。楽帆は県内での実績もあり、非常に期待している」と話している。

 ぼたん荘は1996年に町が整備した施設で、宿泊機能のほか、温泉や多目的に使える「いろり館」などを備えていた。一般社団法人「古座川ふるさと振興公社」を指定管理者に指定して運営していたが、コロナ禍の影響もあり経営状況が悪化。指定取り消しの申し入れがあり、昨年3月末で営業を終了していた。

 2022年度の施設利用者数は宿泊3319人、レストラン利用4690人、宴会利用者491人、温泉入浴者は2万2806人だった。

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