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梅「星」に願いを 神島高(和歌山)の梅干し、ビジネスグランプリで入賞

開発した「梅ぼし星」をアピールする神島屋メンバー(和歌山県田辺市文里2丁目の神島高校で)
開発した「梅ぼし星」をアピールする神島屋メンバー(和歌山県田辺市文里2丁目の神島高校で)
 神島高校(和歌山県田辺市文里2丁目)の商品開発プロジェクト「神島屋」が開発した梅干し「梅ぼし星」が、「第11回高校生ビジネスプラン・グランプリ」(日本政策金融公庫主催)で、入賞に相当する「ベスト100」に選ばれた。同校の入賞は8回連続。「願いを込めて梅干しを食べる」という習慣を提案した商品で、新たな需要を生み出す試みが評価された。


 「ビジネス・グランプリ」は、高校生ならではの創造性あふれるプランを募り、若者の創業意欲を高めるのが狙い。今回は全国505校から5014件の応募があった。

 紀州南高梅は紀南の特産品だが、近年梅干し業界を活性化するようなヒット商品が出ていない。梅離れによる消費低迷や近年の豊作で、在庫を抱える梅農家を支援しようと考案した。

 「梅ぼし星」は、「モノ」として消費するだけでなく、幸せや健康を願って食べる「コト」商品であることが特徴。梅干しを贈る習慣を提案している。

 パッケージは他の商品と差別化を図り、紙缶を使用。筒状にして見た目にもインパクトを持たせた。開発に携わった2年の生駒咲樹さん「デザインはこだわった。みんなそれぞれ意見があり、調整が大変だった」と話す。

 梅干しは、共同開発した「中田食品」(田辺市下三栖)の主力商品「しらら」を使用。塩分5%と控えめで、開発メンバーが食べ比べし、一番食べやすいと選んだ。

 「梅ぼし星」はすでに商品化しており、紀南の土産物店など8カ所とインターネット、神島屋が出店するイベントで販売している。

 課題もある。イベントやネットでの売れ行きは好調だが、土産物店では苦戦している。「商品コンセプトの説明ができる場合は手に取ってもらえるけれど、店頭に並べているだけでは中身が見えず伝わりにくい。紙筒と別にクリアケースも試作したい」と話している。

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