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親子で伝統文化楽しむ 田辺の体験フェスに300人

大蔵流狂言「熊楠と粘菌様」に、粘菌一族として出演した児童たち(22日、和歌山県田辺市新屋敷町で)
大蔵流狂言「熊楠と粘菌様」に、粘菌一族として出演した児童たち(22日、和歌山県田辺市新屋敷町で)
茶道体験をする子どもたち
茶道体験をする子どもたち
 茶道や邦楽などさまざまな伝統文化に触れるイベント「親子で伝統文化体験フェスタin田辺」(実行委員会主催、紀伊民報など後援)が22日、和歌山県田辺市新屋敷町の紀南文化会館であり、約300人の来場者がワークショップなどを楽しんだ。事前に希望者を募り、練習してきた児童が狂言に出演したり、能楽太鼓を披露したりもした。

 文化庁の伝統文化親子教室事業の支援を受け、田辺市で能楽太鼓教室を開く能楽師太鼓方、上田悟さん(74)=大阪府和泉市=や関係者が実行委員会をつくって開催した。

 来場者は、地元の高校邦楽部で活動する生徒に習って箏(こと)の音を鳴らしてみたり、墨絵ワークショップで思い思いに絵を描いたりした。刀装具や扇など伝統の小道具に触れられるコーナーや、京友禅の着物の解説や地域の民話を聞くコーナー、熊楠と粘菌の展示コーナーもあった。

 初めて茶道体験をしたという田辺市新庄小3年の後結芽さん(8)は「お茶をたてるのが楽しく、お菓子もおいしかった。体験して良かった」と笑顔を見せた。

 博物学者、南方熊楠を題材にした大蔵流狂言「熊楠と粘菌様」に田辺第二小の児童13人、金春(こんぱる)流能楽太鼓に田辺第一小の児童6人がそれぞれ出演し、舞台上で練習の成果を披露した。

 狂言では児童がかわいらしい「粘菌一族」の役で出演。田辺第二小3年の水田陸君(8)は「少し忘れてしまったところもあったけど何とかできた。緊張したけれど楽しかった」と話した。

 上田さんは「いろんなジャンルの方々や学校の協力があり、多くの人に来ていただき感謝している。子どもたちはよく頑張った。また次の段階につながると思う」と語った。

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