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体験を将来に生かしたい 南部高が7年ぶりインターンシップ

カラー剤を混ぜ合わせる鈴原未來さんと、指導する和田直樹さん(和歌山県田辺市新庄町の美容室「Rezzo」で)
カラー剤を混ぜ合わせる鈴原未來さんと、指導する和田直樹さん(和歌山県田辺市新庄町の美容室「Rezzo」で)
勤務中の社員の様子を撮影する畑雄斗君(左)と樫山心香さん=和歌山県田辺市秋津町の紀伊民報で
勤務中の社員の様子を撮影する畑雄斗君(左)と樫山心香さん=和歌山県田辺市秋津町の紀伊民報で
 和歌山県みなべ町芝、南部高校の普通科1年生53人は7、8日の2日間、同町や周辺自治体にある30事業所でインターンシップ(短期の社会体験)をした。同校がインターンシップをするのは7年ぶり。生徒らはそれぞれの職場で真剣に取り組んだ。


 同校は本年度から「社会で働くための資質を育む」ことを目標に掲げており、インターンシップはその一環。4月から「総合的な探究の時間」(探究学習)で「働くにあたって大切なことは何か」をグループで話し合ったり、地域にある職種を調べたりするなど、事前学習を進めてきた。

 田辺市新庄町の美容室「Rezzo(レッゾ)」では、鈴原未來さん(16)が体験。経営者で美容師の和田直樹さん(43)に教わりながら、カラー剤を混ぜ合わせたり、美容師がカットした後の髪の毛を掃いたり、コロナ対策で椅子や鏡台を消毒したり、クロスを畳んだりした。

 美容関係に興味があり、インターンシップ先に同店を希望したという鈴原さん。小学生の時に客として何度も同店に来たことがあるという。「最初は緊張したけれど、スタッフの皆さんが丁寧に優しく教えてくれたので緊張も解けた。普段できないことが経験できた」と話した。

 和田さんは「お客さまと直接関わる仕事なので、人と人とのコミュニケーションやおもてなし、接客の仕方を学んでもらえれば」と話した。

 同市秋津町の紀伊民報では、畑雄斗君(15)が報道部で取材や記事の執筆を、樫山心香さん(16)は紀伊民報が提供しているホームページ(HP)「あがら学校新聞」の中の南部高校の特設サイトを作成する作業に取り組んだ。

 自ら書いた記事と撮った写真で「絆号(つなごう)新聞」を作った畑君は「自分で即座に文章を考えてパソコンで打つという作業が、思ったより難しかった。出来上がった新聞を見てうれしかった。将来、就職する時に今回の経験を生かしたい」。

 文章を書く仕事に興味があるという樫山さんは、今回の体験の感想をHP「あがら学校新聞」に掲載。「現場での忙しさを実際に見ることができた。インターンシップを受ける前よりも成長したように思う」と書いた。

 来年度には、1年間を通して学校での座学と企業での実習を組み合わせて社会経験を積み、地域社会で活躍できる人材育成を目指す「南高版デュアルシステム」を2年生の選択授業として始める予定。

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