国登録有形文化財へ 旧上秋津小学校の校舎
国の文化審議会は19日、和歌山県田辺市上秋津にある旧上秋津小学校校舎(現在は都市と農村の交流施設・秋津野ガルテン)の国登録有形文化財(建造物)への登録を、文部科学大臣に答申した。1953年建設の木造2階建て。校舎の役目を終えた現在も、人々が集う、地域づくりの拠点として活用されている。答申後、事務手続きを経て正式に登録される予定。
旧上秋津小学校校舎は切妻造の瓦ぶきで、外観は下見板張り。内部は北側に廊下を通して南側に各室がある。校舎2階北側の中央付近から通路を突き出し、避難路を確保しているほか、鉄筋コンクリート製の境界壁や鉄扉を設けて防火面を強化。教室や廊下は方杖(ほうづえ)や筋交(すじかい)で構造を補強している。
上秋津小学校は2006年に新築移転したが、地域では移転計画が持ち上がったのをきっかけに、地域の中心にある旧校舎について、地域資源として建物を壊さずに生かそうと、話し合いを重ねた。
土地と校舎は公益社団法人上秋津愛郷会が購入。住民出資で運営会社の「農業法人秋津野」を立ち上げ、08年11月に秋津野ガルテンをオープンさせた。
施設は、懐かしさを感じさせ、ぬくもりのある雰囲気。農家レストランやスイーツ工房、宿泊施設、ICTオフィスを備え、農業体験やスイーツづくりの受け入れなどをし、交流人口を増やす、地域づくりの拠点となっている。
上秋津愛郷会の中山稔代表理事は「これからも地域の財産として大切に保全していきたい」、秋津野の木村則夫社長は「今現在も使われていることに価値があり、そのことが保全にもつながると思う。校舎の雰囲気を壊さないよう保っていきたい」と話している。
今回、県内ではこのほか、「紀伊風土記の丘松下記念資料館」(和歌山市)も国の登録有形文化財への登録が答申された。特別史跡岩橋千塚古墳群とその周辺環境を保全管理するため1971年、松下幸之助の寄付で竣工した博物館施設。
今回の2件の登録で、県内の国登録有形文化財(建造物)の数は111カ所、303件になる。
旧上秋津小学校校舎は切妻造の瓦ぶきで、外観は下見板張り。内部は北側に廊下を通して南側に各室がある。校舎2階北側の中央付近から通路を突き出し、避難路を確保しているほか、鉄筋コンクリート製の境界壁や鉄扉を設けて防火面を強化。教室や廊下は方杖(ほうづえ)や筋交(すじかい)で構造を補強している。
上秋津小学校は2006年に新築移転したが、地域では移転計画が持ち上がったのをきっかけに、地域の中心にある旧校舎について、地域資源として建物を壊さずに生かそうと、話し合いを重ねた。
土地と校舎は公益社団法人上秋津愛郷会が購入。住民出資で運営会社の「農業法人秋津野」を立ち上げ、08年11月に秋津野ガルテンをオープンさせた。
施設は、懐かしさを感じさせ、ぬくもりのある雰囲気。農家レストランやスイーツ工房、宿泊施設、ICTオフィスを備え、農業体験やスイーツづくりの受け入れなどをし、交流人口を増やす、地域づくりの拠点となっている。
上秋津愛郷会の中山稔代表理事は「これからも地域の財産として大切に保全していきたい」、秋津野の木村則夫社長は「今現在も使われていることに価値があり、そのことが保全にもつながると思う。校舎の雰囲気を壊さないよう保っていきたい」と話している。
今回、県内ではこのほか、「紀伊風土記の丘松下記念資料館」(和歌山市)も国の登録有形文化財への登録が答申された。特別史跡岩橋千塚古墳群とその周辺環境を保全管理するため1971年、松下幸之助の寄付で竣工した博物館施設。
今回の2件の登録で、県内の国登録有形文化財(建造物)の数は111カ所、303件になる。