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ヒマワリ育て福島に種送る 龍神の菅野さんがNPO支援

屋外で乾燥させているヒマワリ(和歌山県田辺市龍神村西で)
屋外で乾燥させているヒマワリ(和歌山県田辺市龍神村西で)
採取したヒマワリの種
採取したヒマワリの種
 和歌山県田辺市龍神村西に住む竹工芸作家の菅野明彦さん(62)は、自宅周辺や知人の畑などで育てたヒマワリから種を採って乾燥させる作業に追われている。福島県で地域づくりや障害者支援などに取り組んでいるNPO「シャローム」に送り、活動資金に役立ててもらうという。


 福島市出身の菅野さんは、東日本大震災の時に起きた原発事故により、屋外で遊べなくなった福島県の子どもたちを龍神村などに招き、保養してもらうサマーキャンプを実施しているメンバーの一人。昨年と今年は、新型コロナウイルスの影響で実施できなかったが、菅野さんはサマーキャンプを通じて同NPOが取り組んでいる「ひまわりプロジェクト」を知った。

 同NPOは、障害のある人とない人が共に生きる社会や地域づくりを目指しており、ヒマワリを全国各地で育ててもらい、その種を集めて油にして製品化し、売って得た収益を障害者支援や福祉活動に生かしている。また、ヒマワリを育てている所に子どもたちが行って感謝を伝え、福島の現状を知ってもらう「ひまわり大使」派遣の費用にも充てている。

 菅野さんのヒマワリを育てる取り組みは4年目。今年は750グラムの種を郵送してもらい、知人の土地なども借りて菅野さんが住む地区内の5カ所に種をまいた。8月に強風で一部のヒマワリが倒れたが、おおむね順調に育った。

 最初の年に育てたヒマワリは約200本だったが、今年は2千本を超えたという。菅野さんは「種は現在乾燥させていて、今月下旬にまとめて送りたい。ここ2年間はサマーキャンプができていない分、皆さんの協力でヒマワリの栽培に力を入れた。活動の支援の一助になったらと思う」と話している。

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