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オンラインで防災情報共有 田辺高校と福島の磐城高

磐城高校の発表を聞く田辺高校の生徒ら(和歌山県田辺市学園で)
磐城高校の発表を聞く田辺高校の生徒ら(和歌山県田辺市学園で)
 田辺高校(和歌山県田辺市学園)の生徒でつくる国際交流委員会「SEEKER(シーカー)」は今年3月から月に1度、福島県いわき市の磐城高校とオンラインを活用して防災交流に取り組んでいる。両校のある地域は、地震や津波、土砂災害の危険性があり、情報を共有することで、地域防災に役立てる狙いがある。


 紀南地方は近い将来、南海トラフ地震の発生が予想される。また土砂災害も多く、2011年には紀伊半島大水害があった。一方、福島県は東日本大震災の被災地。いわき市では19年の台風19号で大きな被害が出ている。

 交流会では過去の災害を学びながら、住民の防災意識や避難所の現状を調査する予定。

 26日の交流会では、那智勝浦町の県土砂災害啓発センターとオンラインでつなぎ、紀伊半島大水害の被害状況や土石流、深層崩壊の概要について学んだ。流れてくる土砂をせき止める砂防ダムの効果を、模型で実演する場面もあった。センター職員は「土砂災害について学んだことが、皆さんの議論のヒントになればうれしい」と話した。

 その後、両校が災害備蓄品について意見交換。食事の際に食器にラップを巻くことで洗い物を減らせるといった工夫や、高齢者向けの備蓄が少ない課題について話し合った。

 また、両校が自宅での備蓄状況を調査した結果を発表。磐城高校では75%が3日分の食料と水を用意しているのに対し、田辺高校では約60%が備蓄していなかった。

 田辺高校3年の前田紗希さんは「いわき市の防災の意識が高く、すごく勉強になった。前回の交流会より意見を出し合えてよかった」と話した。

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