和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月15日(金)

高校でも野球続けてほしい 高校球児が中学3年生と交流

 打撃練習をする中学3年生(和歌山県田辺市文里2丁目の神島高校で)
 打撃練習をする中学3年生(和歌山県田辺市文里2丁目の神島高校で)
 和歌山県田辺市とその周辺の6高校の硬式野球部が13日、田辺高校と神島高校で、中学3年生を対象にした高校球児との交流・体験会を開いた。野球人口の減少を受け、高校で野球を続けてもらおうとこの地方で初めて開いた。中学3年生の軟式野球部員ら48人が参加し、先輩たちの指導を受けながら「高校野球」を体験した。

 田辺、神島、田辺工業、熊野、南部、南部龍神の硬式野球部が合同で企画した。それぞれ秋から1、2年生の新チームで活動しているが、選手の人数は減少傾向にある。

 田辺市、上富田町、白浜町、みなべ町にある中学校の軟式野球部員が参加。田辺高と神島高の各グラウンドに分かれてアップやキャッチボールをした後、守備練習でノックを受けた。打撃練習では、打席に入って投手やマシンの球を打ったり、練習用ボールでトスバッティングをしたりした。高校生が中学生に助言するなど交流を深めた。

 南部中3年の森西希光君(15)は「先輩たちが優しく教えてくれた。硬式球はちゃんとバットの芯に当てないと手が痛くなることが分かった。高校でも野球を続けたい」と、手応えを語った。衣笠中3年の岩手桜太君(15)は「硬式球でプレーするのはほぼ初めて。高校生とのレベルの違いを感じて、自分もそうなりたいと思った。バッティングのパワーや技術を身に付けて打てるようになりたい」と、目を輝かせた。

 神島高の中瀬学監督(41)は「中学生は皆上手だった。硬式野球のハードルは高くないということを知ってもらうため、今後は毎年開きたい。高校でもぜひ野球を続けてほしい」と話した。