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2024年12月24日(火)

世界遺産「長尾坂」をCDに ひるね茶屋の宇杉さん

「長尾坂」のCDを出した宇杉一治さん(和歌山県田辺市長野で)
「長尾坂」のCDを出した宇杉一治さん(和歌山県田辺市長野で)
 和歌山県田辺市長野の熊野古道沿いで休憩施設「ひるね茶屋」を営む宇杉一治さん(86)は、世界遺産に登録されている熊野古道「長尾坂」を歌った曲のCDを出した。宇杉さんにとって初めてのオリジナル曲で「歌で長尾坂をPRしたい」と意気込む。

 宇杉さんは、20歳ごろから地元の楽団に入り、サックスを担当しながら、歌謡曲を歌ってきた。歌好きが高じて40代中頃には飲食業の傍らカラオケ店も開業。歌謡イベントやコンテストの舞台にも立ち、米寿間近の今でも歌い続けている。

 CDを出したのは、3年前に音楽事務所「ナカト企画」(上富田町朝来)を経営する仲戸頼夫さん(74)と知り合ったのがきっかけ。「記念になるし、好きな長尾坂をPRすることができればと思った」という。

 曲名は「長尾坂」。カップリング曲も同じく世界遺産の「熊野三山」。いずれも作詞は仲戸さんで、作曲は大川勝義さん(御坊市島)。仲戸さんは「懐かしい感じの哀愁漂う曲に仕上がった。人生経験豊かな宇杉さんだからこそ、その魅力を表現してくれる」と話す。

 宇杉さんは20年近く前に休憩施設を開き、古道を歩く人たちを出迎えている。秋にはイチョウの黄葉、春には桜や桃の花が広がり、田辺湾の眺望もあって古道の名所の一つ。宇杉さんは「熊野古道のいい曲を作ってもらった。みんなに歌ってもらいたい」と話している。

 CDは、カラオケバージョンも含め4曲入り。価格は1300円(税込み)。ひるね茶屋で販売している。問い合わせは宇杉さん(090・5164・0236)へ。