和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月23日(土)

【動画】元気いっぱい、17頭目 白浜で誕生の赤ちゃんパンダ

赤ちゃんを見守る良浜(23日撮影、アドベンチャーワールド提供)
赤ちゃんを見守る良浜(23日撮影、アドベンチャーワールド提供)
アドベンチャーワールドのパンダ家系図
アドベンチャーワールドのパンダ家系図
 和歌山県白浜町のレジャー施設「アドベンチャーワールド」は、ジャイアントパンダの雌「良浜(らうひん)」(20歳)が22日に雄の赤ちゃん1頭を産んだと発表した。施設でのパンダ誕生は2018年8月以来、17頭目。雄は10年ぶりになる。良浜の授乳を確認しており、母子ともに健康状態は良好という。

■雄は10年ぶり

 施設によると、出生時の赤ちゃんは体重157グラム、全長20・5センチだった。良浜には19日から歩き回ったり壁を引っかいたりする出産直前の動きが見られたため、スタッフは同日から24時間態勢で見守っていた。

 会見した今津孝二園長は「元気な鳴き声と体の大きさで、ほっとしている。多くの方にスマイルを届けられるよう、謙虚な気持ちで新たな命を見ていきたい」と話した。

 公開について、施設は「親子の様子を見ながら決めたい」と話している。赤ちゃんの名前は、公募するかどうか未定という。

 施設は6月、良浜と雄の「永明(えいめい)」(28歳)との交尾を確認。良浜には10月下旬以降、食欲が落ちるなど妊娠の兆候が見られたため、施設は公開を休止して出産に備えていた。新型コロナウイルスの感染防止にも気を配り、飼育スタッフを2チームに分け、それぞれが接触しないようにしていた。

 新型コロナの影響で、中国・四川省にある「パンダ繁育研究基地」のスタッフは来日できなかった。パンダの誕生を施設の日本人スタッフだけで対応したのは初めて。

 良浜は00年9月6日生まれ。今回の出産を除き、永明との間で08年9月~18年8月に6回の出産を施設で経験し、計9頭を育てた。

 永明は1992年9月14日生まれ。今回の赤ちゃん誕生で「飼育下で自然交配し、繁殖に成功した世界最高齢の雄パンダ」という自身の記録を更新した。

 施設によると、良浜、永明ともに「若くないパンダ」。それでも、ほぼ2年置きに繁殖できているのは、2頭の相性の良さに加え、普段の飼育管理の結果だという。