地価の下落率9年ぶり拡大 和歌山県、住宅地は30年連続
和歌山県は29日、7月1日時点の県内の地価の平均変動率について、住宅地は1991年から30年連続、商業地は92年から29年連続で下落したと発表した。住宅地、商業地とも近年、下落率は縮小傾向にあったが、9年ぶりに拡大した。
地価調査に携わった代表幹事で、不動産鑑定士の佐藤健さんは下落率が拡大したことについて「人口減少や津波の懸念などに加え、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、心理的な需要の先送りが若干あったのではないか」とみている。
調査対象地点は住宅地や商業地など計213地点。住宅地の平均変動率は昨年のマイナス1・2%より下落幅が拡大し、マイナス1・4%。近畿6府県では上昇率が高い方から5番目。商業地は昨年のマイナス0・7%からマイナス1・1%になった。近畿では最も低くなった。
住宅地で昨年以前から継続調査している146地点のうち、価格が上昇したのは4地点で、昨年より7地点減少した。横ばいは昨年と同じ16地点だった。
紀南で上昇したのは「串本町上野山218番」だけ。津波の危険性がない高台で、昨年より1平方メートル当たり100円上がり2万6千円となった。上昇率は0・4%で、県内で3番目に高かった。
ほかに上昇した3地点は、いずれも利便性や居住環境が良好な和歌山市内で、上昇率が最も高かったのは「和歌山市西長町2丁目38番」で0・8%だった。
昨年は、上昇11地点のうち5地点が、津波の危険性のない田辺市や白浜町など紀南の高台だったが、今年は串本町上野山を除く4地点が横ばいとなった。価格の上昇が続き、高止まりしたとみられる。
一方、津波被害が心配される地域では、下落率が高かった。
商業地では継続調査した46地点のうち上昇したのはいずれも和歌山市内の3地点で、昨年より5地点減った。横ばいは変わらず10地点だった。
新型コロナの影響については、白浜町や和歌山市の一部などでは少し見られたが、全体的にはもともと他府県より外国人観光客が少ないため、ほとんど地価への影響はないという。
住宅地で価格が最も高かったのは8年連続で和歌山城の南方の「和歌山市吹上4―2―36」の19万4千円。商業地は県内で最も繁華なJR和歌山駅前の「和歌山市友田町5丁目50番外」の44万2千円で、22年連続最高となった。住宅地、商業地とも上位5地点は和歌山市内が占めた。
地価調査に携わった代表幹事で、不動産鑑定士の佐藤健さんは下落率が拡大したことについて「人口減少や津波の懸念などに加え、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、心理的な需要の先送りが若干あったのではないか」とみている。
調査対象地点は住宅地や商業地など計213地点。住宅地の平均変動率は昨年のマイナス1・2%より下落幅が拡大し、マイナス1・4%。近畿6府県では上昇率が高い方から5番目。商業地は昨年のマイナス0・7%からマイナス1・1%になった。近畿では最も低くなった。
住宅地で昨年以前から継続調査している146地点のうち、価格が上昇したのは4地点で、昨年より7地点減少した。横ばいは昨年と同じ16地点だった。
紀南で上昇したのは「串本町上野山218番」だけ。津波の危険性がない高台で、昨年より1平方メートル当たり100円上がり2万6千円となった。上昇率は0・4%で、県内で3番目に高かった。
ほかに上昇した3地点は、いずれも利便性や居住環境が良好な和歌山市内で、上昇率が最も高かったのは「和歌山市西長町2丁目38番」で0・8%だった。
昨年は、上昇11地点のうち5地点が、津波の危険性のない田辺市や白浜町など紀南の高台だったが、今年は串本町上野山を除く4地点が横ばいとなった。価格の上昇が続き、高止まりしたとみられる。
一方、津波被害が心配される地域では、下落率が高かった。
商業地では継続調査した46地点のうち上昇したのはいずれも和歌山市内の3地点で、昨年より5地点減った。横ばいは変わらず10地点だった。
新型コロナの影響については、白浜町や和歌山市の一部などでは少し見られたが、全体的にはもともと他府県より外国人観光客が少ないため、ほとんど地価への影響はないという。
住宅地で価格が最も高かったのは8年連続で和歌山城の南方の「和歌山市吹上4―2―36」の19万4千円。商業地は県内で最も繁華なJR和歌山駅前の「和歌山市友田町5丁目50番外」の44万2千円で、22年連続最高となった。住宅地、商業地とも上位5地点は和歌山市内が占めた。