和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月16日(月)

観光キャンペーン早期に 新型コロナ経済対策で二階氏

新型コロナ対策について語る自民党の二階俊博幹事長(和歌山県御坊市で)
新型コロナ対策について語る自民党の二階俊博幹事長(和歌山県御坊市で)
 自民党の二階俊博幹事長は29日、和歌山県御坊市の後援会事務所で会見し、新型コロナウイルスに対する経済対策について「(第1次補正予算に盛り込まれた)観光振興のGo To キャンペーンをできる限り早期に実施する」と述べた。

 二階幹事長が選挙区(衆議院和歌山3区)に戻ったのは1月初旬以来。27日に白浜町に入り、紀南の首長らとコロナの対応について意見交換した。29日は東京に発つ前に、地元の報道機関の取材に応じた。

 二階幹事長は「全国で旅行を楽しみたいという思いは高まっている。コロナの騒動が収束すれば、一挙に出掛けるはず。観光産業の先行きは心配していない」と主張。その上で「全国で誘客の競争になる。積極的な情報発信と受け入れ態勢の充実をしなければならない」と地元にエールを送った。

 地元首長からの要望を受け「(1日1往復に減少している)南紀白浜空港の定期便が3往復に回復するよう、日本航空の幹部と協議を始める」「地域産品の東京での販路拡大に協力したい」と働き掛けを約束した。

 政府のコロナ対応については「全国民一律10万円の給付金は正しい判断だった。第2次補正予算で生命と経済を守るより具体的な政策を進める。自民党が政府を引っ張っている。十分対応できていると自信を持っている」と強調した。

 年内にも解散総選挙があるとの見方も出てきているが、「解散の具体的な動きはない。ただ、政治家はいつ選挙があっても対応しなければならない。自民党は明日解散しても戦える。選挙で『出遅れた』何て言う人は『バカです』と言っているのと同じだ」との考えを示した。

■白浜の観光励ます 空港で町長らと懇談

 白浜町の井澗誠町長や町内の経済団体の代表らとは27日、南紀白浜空港内で懇談した。新型コロナウイルスの影響で疲弊する観光地の現状を聞いた二階幹事長は「白浜に行きたがっている人は多い。元気を出して」と励ました。

 井澗町長らは、新型コロナの影響で夏のイベントがほとんど中止になったことや、休業や観光客の減少で町内の飲食店や宿泊施設などが打撃を受けていることを報告。7月23日に海開きするが宿泊施設の予約はまだ少ないといい、盆期間だけでも白浜―東京の空の便を1日3往復に復活するよう力添えしてほしいと要望した。

 二階幹事長は、自民党の稲田朋美幹事長代行を団長とした党の女性議員10人の派遣団が、8月25、26日に研修と視察で紀南の観光地を訪れると伝えた。さらに、その場で観光庁の田端浩長官に「白浜へ来てほしい。大歓迎する」と電話し、討論会などを開いて観光振興を考える機会をつくることを提案した。