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2024年11月25日(月)

保健所へフェースシールド寄贈 高専生が3Dプリンター駆使

淺井完二部長(右)に3Dプリンターで作ったフェースシールドを手渡す木村朋稔さん=2日、和歌山県田辺市朝日ケ丘で
淺井完二部長(右)に3Dプリンターで作ったフェースシールドを手渡す木村朋稔さん=2日、和歌山県田辺市朝日ケ丘で
 和歌山工業高等専門学校に通う木村朋稔さん(18)=和歌山県みなべ町東吉田=は、新型コロナウイルスの飛沫(ひまつ)感染防止に役立ててもらおうと、自作のプラスチック製フェースシールド45枚を田辺保健所に寄贈した。

 木村さんはインターネット上にあったフェースシールドのモデルを参考に、枠組みを自宅の3Dプリンターで作製。試行錯誤しながら眼鏡の人でも使いやすいように改良した。一つの枠組みをプリントするのに1時間半かかったという。

 シールド部分はラミネートフィルムを使った。母の和美さん(51)が、後頭部のゴムひもを縫い付けた。

 これまでに170枚作り、田辺周辺広域市町村圏組合や田辺市医師会などに寄贈している。

 2日、田辺市朝日ケ丘の西牟婁振興局健康福祉部で寄贈式があり、木村さんが淺井完二部長(59)にフェースシールドを手渡した。

 木村さんは「全国的な新型コロナウイルスの感染拡大で、県内でも医療用品が不足するのではないかと思い、作り始めた。これを使って飛沫感染を防いでもらえたら」と話した。

 淺井部長は「たくさん作っていただき、ありがたい。シールド部分を取り外せるので消毒しやすく、よく考えて作られている。有効に活用していきたい」と感謝した。