和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月23日(月)

パンダ観覧は県内在住者限定 和歌山の観光施設順次再開へ

和歌山県内在住者の限定で21日から営業するアドベンチャーワールド(写真は2月撮影)=和歌山県白浜町で
和歌山県内在住者の限定で21日から営業するアドベンチャーワールド(写真は2月撮影)=和歌山県白浜町で
 新型コロナウイルス感染拡大を防ぐための和歌山県による休業要請が大幅に解除されたことを受け、紀南の観光施設などで、営業再開に向けた動きが出始めた。県は22日に改めて対応を判断する方針で、状況によっては、この動きがさらに広がる可能性もある。

■21日から再開、県内在住者限定 アドベンチャーワールド

 白浜町のレジャー施設「アドベンチャーワールド」は21日、来園を県内在住者に限る形で営業を再開する。

 1日当たりの入園者数を5千人とし、入園時には体温を測定。マスクの持参を条件とする。運転免許証など住所を証明する物が必要。入園料は通常の半額(2400円~1400円)。営業は午前10時半~午後4時半に短縮する。

 屋外や換気ができる屋内施設を開ける。ジャイアントパンダの観覧は可能。サファリワールドは徒歩で回れる。イルカによるマリンライブは客席で一定の間隔を設ける。

 入園チケットはウェブストアでのみ販売する。ホームページ(HP)から進めるようにするという。

 臨時休館を続けている、すさみ町江住の「エビとカニの水族館」も、21日に営業を再開すると決めた。平井厚志館長(36)は「再開する以上は対策を徹底したい」と話す。隣接する道の駅「すさみ」は16日に営業を再開している。

 白浜町の「エネルギーランド」は5月31日まで休館を続ける予定だが、感染拡大の状況や政府の方針で、前倒しして営業を再開することにも含みを持たせている。

 白浜町の海鮮マーケット「とれとれ市場」はHPで臨時休館を「20日まで」としており、現時点では翌21日から営業を再開する予定。

 南方熊楠記念館(白浜町)は「番所山公園が開けば営業を再開したい」という。

 町は白良浜や三段壁などの景勝地駐車場や公園を閉鎖しているが、国や県の方針を踏まえて改めて判断するとしている。

 白浜町の京都大学白浜水族館は休館を続けており、再開は未定。

■入館者はマスク着用 太地くじらの博物館

 一方、東牟婁ではいち早く営業再開した施設もある。

 太地町立くじらの博物館は18日、入館者全員にマスクを着用してもらうなど新型コロナウイルスの感染拡大防止対策を強化した上で開館した。

 同館は3月5日から19日まで臨時休館。その後いったん再開したが、4月13日から再び臨時休館していた。

 感染予防対策として、マスクを持っていない入館者に無料でマスクを提供したり、手に触れる展示物の利用を中止したりしているほか、接触防止のため「イルカにタッチ」などのイベントも一部中止している。

 林克紀館長は「感染拡大第2波の懸念もあるので、十分、感染予防に努めていきたい」と話している。