和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月15日(金)

「串本に住んでいます」 県外ナンバーの車用にシート配布

和歌山県串本町が作成した県外ナンバー車用のマグネットシート
和歌山県串本町が作成した県外ナンバー車用のマグネットシート
 新型コロナウイルスの感染拡大で、県外ナンバーの車に対する嫌がらせ行為が全国各地で発生していることを受けて和歌山県串本町は、仕事の都合などで県外ナンバーの車を使用している町内在住者に対し「わたしは串本町に住んでいます」の文字を入れたオリジナルマグネットシート(縦9センチ、横21センチ)を無料で配布している。


 町民から、県外ナンバーの車が町内に駐車されていることに対して心配の声がある一方、町内で暮らす転勤者などから不安の声があったことから、町は急きょ500枚作った。シートには町のマスコットキャラクター「まぐトル」の絵を使用している。

 配布場所は、町役場本庁舎別館3階の企画室(串本町串本)と町役場古座分庁舎住民課窓口(同町西向)で、受付時間は午前8時半~午後5時15分。休日も同じ時間に日直が対応する。受け取る際には氏名、現住所、車のナンバーの記入が必要。同町に住民票がなくても受け取ることができる。

 全国では、県外ナンバーの車が傷つけられたり、あおり運転されたりする事案が発生している。シートを受け取った町民は「買い物へ行く時などに不安だったので、自分でシートのようなものを作ろうかと思っていたところ。大変ありがたい」と喜んでいた。

 町によると、今のところ町内で、県外ナンバーの車に対する嫌がらせ行為は確認していないが、町民から「県外ナンバーの車が来て釣りをしている」などの連絡が町に入っているという。

 町企画課の濵地弘貴課長は「町内では現在、国や民間の工事関係者や医療関係者など、多くの人が転勤してきて串本町のために働いてくれている。そのような方たちに嫌な思いをしてもらいたくないと思い作った。人に優しい町でありたいと思う」と話した。

 問い合わせは、町企画課(0735・62・0556)へ。