和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月17日(火)

3泊4日のワーケーション提案へ 早大生12人が串本散策

串本海中公園水族館を視察する早稲田大学の学生ら(24日、和歌山県串本町有田で)
串本海中公園水族館を視察する早稲田大学の学生ら(24日、和歌山県串本町有田で)
 早稲田大学の学生12人が24日から、和歌山県串本町と連携したワークショップの一環で町内の観光名所を巡ったり、養殖や農業などを体験したりしている。28日午前9時半から、町文化センターで最終報告会を開き、自治体関係者や地域住民を前に、町内での3泊4日のワーケーションプログラムを発表する予定だ。

 早大の学生が地域を訪れ、自治体が抱える課題についての解決策を提案するワークショップ。昨年度に続いて2回目。昨年度は自動車を使用した1泊2日の観光プランを提案した。

 県では、情報通信技術を活用し、リゾート地などの地域で普段の仕事を継続しつつ、その地域ならではの活動を行うといった新しい働き方の一つであるワーケーションを推進している。串本町もワーケーションにより、外部からの訪問、滞在が活発になることで地域経済への貢献だけでなく、地域間交流がより活発になることを期待してこの活動に取り組んでいる。

 学生たちは2班に分かれ、27日までの日程で本マグロ養殖、シーカヤック、カヌー、トルコランプ作りなどを体験。田嶋勝正町長や語り部らからも話を聞く予定。

 初日は串本海中公園水族館、潮岬観光タワー、南紀熊野ジオパークセンターなどを視察し、関係者から話を聞いた。水族館を案内した南紀串本観光協会の宇井晋介事務局長は、日本で最初にサンゴを飼育した施設であることや、水族館の魚は自然の海で暮らす魚の何倍も長生きすることなどを説明した。

 初めて串本町を訪れた法学部1年の神田耕太郎さん(20)は、出身地(岐阜県)の駅前がシャッター通りになっているのを知ったことがきっかけで、このワークショップに参加したという。「将来、地元に帰るかどうかは決まっていないが、地元を良くしたいという思いがある。(ワークショップが)そのヒントになれば」と話した。