和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2025年04月06日(日)

環境良く、心身ともに健康 見知らぬ他人は警戒、和歌山県みなべ町の「幸福度」調査

みなべ町地域幸福度指標アンケート
みなべ町地域幸福度指標アンケート
 和歌山県みなべ町は、町民の「幸福度」の意識調査の結果をまとめた。自然や地域の環境が良く、近所の住民ら身近な他人を信頼し、心身ともに健康であると感じている一方で、医療機関や娯楽施設、飲食施設が不足し、見知らぬ他人を警戒し、仕事や収入を得る機会が少ないと感じていることがうかがえる内容となった。


 調査は、町内に住む18歳以上が対象。年代ごとに均等になるようにしながら無作為に800人を選び1、2月に郵送で実施し、407人から回答を得た(回答率50・9%)。

 質問内容は、デジタル庁の「地域幸福度 ウェルビーイング指標」を基に生活や地域、梅産業などについてどのように考え、感じているのかを問うた。

 幸福度が高い割合を示したのは、自宅には心地のいい居場所がある▽暮らしている地域の雰囲気は自分にとって心地よい▽私の暮らしている地域には自慢できる自然景観がある▽暮らしている地域の空気や水は澄んでいてきれいだと感じる▽私は同じ町内(集落)に住む人たちを信頼している▽私は町内(集落)の人が困っていたら手助けをする▽私はこの町内(集落)に対して愛着を持っている▽私は身体的に健康な状態である▽私は精神的に健康な状態である―など。

 一方、幸福度が低い割合を示したのは、暮らしている地域は医療機関が充実している▽私の暮らしている地域では飲食を楽しめる場所が充実している▽私の暮らしている地域には楽しい時間を過ごせる娯楽施設がある▽私は見知らぬ他者であっても信頼する▽私の暮らしている地域ではやりたい仕事を見つけやすい▽私の暮らしている地域では適切な収入を得るための機会がある▽暮らしている地域には新たなことに挑戦・成長するための機会がある―などだった。

 町は昨年5月に国の「SDGs(持続可能な開発目標)未来都市」と「自治体SDGsモデル事業」に選ばれた。「日本一の梅の里、みなべ町から人・地域・地球の真のウェルビーイングを創生」することを目指しており、意識調査はその一環。

 町政策推進課によると、今回の調査で得られた主観データを、町民の幸福度を高めるために分析し、施策に生かす。既にある客観データと合わせて、2026年度中に策定する「みなべ町長期総合計画」に反映させるという。