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2024年12月16日(月)

串本産ポンカンのシャンプーとトリートメント開発

無農薬栽培のポンカンを使って開発したシャンプーやトリートメント(和歌山県串本町サンゴ台で)
無農薬栽培のポンカンを使って開発したシャンプーやトリートメント(和歌山県串本町サンゴ台で)
 無農薬で栽培した和歌山県串本町産のポンカンを使ったシャンプーとトリートメントを、串本ふるさと大使を務める前田裕子さん(51)=東京都=が開発した。前田さんは2018年にもポンカンを使った頭皮液を完成させており、三つを「紀州串本青ポンカンスカルプケアシリーズ」として販売している。

 前田さんは、化粧品の製造企画やブランド戦略、広報のコンサルティングなどを手掛ける会社を経営。2013年からふるさと大使を務めている。

 商品の開発は、串本町姫の竹田敏明さん(68)が同町の重畳山で化学肥料を使わずに無農薬栽培しているポンカンに出合ったことがきっかけ。スキンケアに活用できないかを考えていたところ、かんきつの青実が育毛に効果があるとされる点に着目し、ポンカンから抽出したエキスを使った頭皮液の商品化に成功した。

 その後も、商品を幅広く使ってもらえるよう、同じポンカンのエキスを使ってシャンプーとトリートメントも開発した。

 前田さんは「ポンカンの栽培からエキスの抽出、製造までこだわり抜いた。串本のために何かできないかと考えて、できた商品。ぜひ多くの方に手に取っていただき、串本のポンカンについても知ってもらえたら」と話している。

 田嶋勝正町長は「三つの商品はふるさと納税の返礼品にも加えている。串本はポンカンが有名なので、新商品を作ってくれるのは町にとっても大変うれしい」と話した。

 商品名は「青ポンカンスカルプシャンプー」(300ミリリットル、3800円)、「青ポンカン洗い流さないトリートメント」(140ミリリットル、4500円)、「青ポンカン頭皮液」(140ミリリットル、3800円)。価格はいずれも税抜き。製造は無添加化粧品製造の「美容薬理」(福岡県)。

 地元のホテルや道の駅などで販売しているほか、前田さんが経営する株式会社「ジェティ」のオンラインショップ(http://chichuukai.com)でも購入することができる。