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2024年11月25日(月)

「踊る」亀山千広プロデューサー「最後の室井慎次を見届けてほしい」柳葉敏郎との“喧嘩別れ”も告白

最後の室井慎次を見届けてほしいと語った亀山千広プロデューサー(C)ORICON NewS inc.
最後の室井慎次を見届けてほしいと語った亀山千広プロデューサー(C)ORICON NewS inc.
 映画『室井慎次 敗れざる者』(公開中)、『室井慎次 生き続ける者』(11月15日公開※11月8日から3日間限定先行上映あり)の“緊急特別捜査会議”と題した記者会見が都内で30日に開催され、「踊る」シリーズの生みの親である亀山千広プロデューサー(以下、P)と臼井裕詞フジテレビジョン ドラマ・映画制作局長が出席。「なぜ、今、室井慎次の映画を製作したのか?」「なぜ、二部作での上映なのか?」など、再始動にまつわる裏事情を明かしながら、亀山Pは「最後の室井慎次を見届けてほしい」と訴えた。

【写真】室井慎次への思いを語った亀山千広プロデューサーと臼井裕詞氏

 1997年の連続ドラマ『踊る大捜査線』で描かれた、“青島と室井の約束”から27年の時を経て、プロデュース・亀山千広、脚本・君塚良一、監督・本広克行が再集結し、「踊るプロジェクト」が再始動。室井を主人公にした『室井慎次 敗れざる者』が10月11日より劇場公開され、2週連続で週末観客動員数1位(※興行通信社調べ)を記録するなど、人気の健在ぶりを見せつけた。

 「なぜ、今、室井慎次の映画を製作したのか?」について亀山Pは、「柳葉敏郎さんを室井から解放してあげたい」と語り始めた。

 「27年前に室井を演じてから柳葉さんは、スリーピーススーツを着るような(室井のイメージと被るような)役や反社会的勢力の役、凶悪犯の役のオファーは一切お断りしてきたという話を聞いていまして、それくらい室井のイメージを払拭したいと思ってきたと同時に、室井を大切にしてきてくださった。いい加減、柳葉さんを解放してあげないといけない」(亀山P)。

 それを最初に言い出したのは、脚本家の君塚良一氏だった。一昨年12月ごろ君塚氏から相談を受けた亀山Pはすぐに賛同。「最後の室井の作品をつくろう、となった時に、BSのスペシャルドラマ1本で終わらせたくない。とはいえ、君塚さんのプロットはスペシャルドラマ4本分くらいあって、BSフジでは予算的に難しい」と思った亀山Pは、フジテレビの臼井氏に相談。結果、「映画を2本やったらどうか」(臼井氏)という案に着地したという。

 柳葉側には、まず臼井氏から出演を打診。しかし、「柳葉さんにとって室井慎次は、人生で最も大事なキャラクター、宝物だという思いもあり、荷が重いという気持ちもあったと思う」と断られたという。

 次に亀山Pが柳葉に「室井に決着をつけましょう」と直談判。白熱するあまり、「じゃぁ、やめるか」「やめましょう」と“喧嘩別れ”したことは事実のようで、亀山Pは「お互いにクールダウンするために席を立っただけですよ」と弁解しつつ、「その翌日、柳葉さんからOKの返事を電話でいただきましたが、僕は衣装合わせの日まで会って謝る機会も失っていた」と今だから話せるとばかりに打ち明けていた。

 柳葉に「決着」をつけてもらうために君塚氏が書き上げた「最後の室井慎次」の物語は、余計なものをそぎ落としても「映画2本分」にならざるを得なかった。

 亀山Pは「舞台あいさつで柳葉さんも“感謝”を口にしていますが、僕らも柳葉さんに、室井慎次に感謝しかない。感謝って言葉にするのは簡単ですけれど、表現するのは難しくて、それを映像化するとどうなるのか。それが今回の映画になりました。観客の皆さんへの感謝も当然あります。劇場でサプライズを与えられるように『室井慎次 生き続ける者』は今、最後の仕上げをやっているところです」と、サプライズをにおわせて会見を締めくくっていた。

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提供:oricon news