和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月23日(月)

覚醒剤使用に疑問 ドン・ファン殺害 元従業員の男性証言

 「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家・野崎幸助さん(当時77歳)を殺害したとして、殺人罪などに問われている元妻の須藤早貴被告(28)の第16回公判が24日、和歌山地裁であった。野崎さんが経営していた会社で勤めていた男性が証人として出廷。野崎さんの死因が急性覚醒剤中毒だったことについて「健康に気を使う人だったので、(覚醒剤を)するか(使うか)と疑問に思った」と述べた。野崎さんの愛犬のお別れ会などの予定もあったため「自殺はないと思った」とも証言した。

 野崎さん方で働いていた家政婦の妹を客として担当していた保険外交員の女性の証人尋問もあった。野崎さんが亡くなった2018年5月24日の午後5時ごろに家政婦の妹方を訪ねた際、この家政婦がいて、野崎さんの愛犬のお別れ会に来てほしいと頼まれたという証言をした。

 起訴状によると、須藤被告は18年5月24日、殺意を持って、野崎さんに致死量の覚醒剤を摂取させ、殺害したとされる。須藤被告は起訴内容を否認し、弁護側は無罪を主張している。