和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年10月18日(金)

祭りばやしで活気 蟻通神社(田辺)、熊野三所神社(白浜)、和歌山・紀南

小学生が獅子舞を奉納。おたふくも出て、見物人を楽しませた(17日、和歌山県田辺市湊で)
小学生が獅子舞を奉納。おたふくも出て、見物人を楽しませた(17日、和歌山県田辺市湊で)
街を練り歩くみこしの行列(17日、和歌山県白浜町で)
街を練り歩くみこしの行列(17日、和歌山県白浜町で)
 和歌山県紀南地方は秋の祭りシーズンを迎え、17日も田辺市湊の蟻通神社や白浜町の熊野三所神社の祭りがあり、笛や太鼓の音が響き渡って活気づいた。

■3地区の獅子舞勇壮に

 蟻通神社の例大祭「湊祭」は午後には神社で、湊や会津町、末広町各地区の獅子舞が笛と太鼓の祭りばやしに合わせて奉納され、見物人を楽しませた。

 この日は午前中に神社で渡御式、扇ケ浜の御旅所で潮ごりをした後、午後に各地区の獅子舞が湊本通りを練り、順番に宮入り。その際、鳥居前では宮入りさせようとする氏子と、抵抗する獅子舞の激しい攻防が繰り広げられ、取り囲んだ見物人から拍手や歓声が湧き起こった。その後、本殿前で獅子舞を勇壮に奉納した。

 会津町獅子保存会では5年ぶりに子どもが参加。6月から小学生11人が練習を積み重ねてきた「幣の舞」や「剣の舞」など4演目を元気よく舞った。

 田辺第一小学校6年の谷信武君(11)は「練習は大変だったけど、本番は楽しかった。肩車をしてもらったのが興奮した」、おたふくに扮(ふん)した同校3年の西川凪さん(9)も「楽しかった。来年もしたい」と話していた。

■みこし街を練る

 熊野三所神社の例祭は、みこしや子どもみこしの行列が温泉街を練り歩き、にぎわった。

 秋の実りに感謝する祭りで、300年以上の歴史があると伝わっている。毎年10月16日に宵宮、17日に本宮が営まれている。

 本宮では、みこしの行列が、のぼりを先頭に神社を出発。太鼓と笛の音を響かせながら瀬戸海岸、江津良浜、桟橋などを巡り、各所で獅子舞が奉納された。行列が神社へ戻った後にも獅子舞奉納や餠まきがあった。

 獅子舞が披露されると、地域住民や観光客が集まり、写真に収めるなどしていた。

 眞鍋佳輝宮司(60)は「昨年の例祭はコロナの影響で一部で参加を縮小した町内会もあったが、今年は100%復活した。天候には恵まれたが、例年に比べて暑く、熱中症には注意した」と話した。