和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月21日(木)

乗車率 過去最高の95% 運行4年目終了、観光特急「銀河」和歌山

4年目の最終運行として新宮駅を出発する銀河を見送る関係者(25日、和歌山県新宮市で)
4年目の最終運行として新宮駅を出発する銀河を見送る関係者(25日、和歌山県新宮市で)
 JR西日本の観光特急列車「WEST EXPRESS(ウエスト エクスプレス)銀河」が25日、4年目となる和歌山県の紀南コース(京都―新宮駅間)の運行を終えた。JR西日本によると、今期は約3200人が乗車し、乗車率は過去最高の約95%。同社は世界遺産登録20周年に合わせたキャンペーンとの相乗効果が発揮されたとみている。

 銀河は京都駅発が夜行で、新宮駅発が昼行。個室やフリースペースなどを備えた6両編成で運行した。

 今年は世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」登録20周年を記念した県やJR西日本などによる観光促進事業「聖地リゾート!和歌山キャンペーン」に合わせ、7月1日に運行を始めた。台風の影響で2往復を運休したものの、期間中、紀南コースを19往復した。

 地元自治体などでつくる銀河受入協議会とJR西日本は25日、昼行便の最終運行に合わせて新宮駅でおもてなしイベントを開いた。協議会会長の田岡実千年・新宮市長やJR西日本の富澤五月・和歌山支社長ら関係者、地元の保育園児らが手旗を振るなどし、ほぼ満席の乗客を乗せて出発する銀河を見送った。

 銀河などを乗り継いで家族3人で訪れたという札幌市の佐藤恵さん(43)は「以前からずっと乗りたかったので大満足。停車駅でいろんな体験もできて楽しかった」と笑顔を見せた。

 JR西日本によると、紀南コースでこれまで乗車率が最も高かったのは約4500人が乗車した昨年度(9月1日から翌年3月3日に運行)の約75%だった。