パリ五輪フェンシング女子フルーレ団体で、日本代表チームの銅メダル獲得に貢献した東晟良さん（２５）＝和歌山市出身＝が２６日、和歌山県庁の岸本周平知事を訪問。「チームの皆やコーチ、家族らの思いが詰まったメダルでうれしい。でも悔しさも湧いてきている。次は金メダルが欲しい」と力を込めた。

　フェンシング日本女子のメダル獲得は初めて。東さんは大会を振り返り「アウェー（敵地）で、審判の声が聞こえないほど歓声が大きく、初めて経験した大会だった。でも、チームの皆のおかげもあって強気でいられ、メダルが欲しいという思いがつながった」と喜んだ。メダル獲得に至らなかった東京五輪の時と比べ「日本に帰ってきて、迎えられ方やメッセージの量が違うと感じた」と笑顔。他国のチームの選手も、同様に頑張ってきた中で、メダル獲得は運や体調も関係したと話した。

　岸本知事は「必ずメダル取りますとおっしゃって、実現されたことに感動した。東選手の活躍で、フェンシングをやりたい子どもが増えると思う。県で、競技人口の裾野を広げる取り組みをしたい」と話した。

　東さんは元選手の母、美樹さんの影響で、小学４年から練習を開始。五輪には両親が応援に駆け付け、助言も送ったという。

　東さんは、和歌山北高校、日本体育大学を卒業し、現在は共同カイテック（東京都）に所属している。