和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月19日(火)

「のんびり帰ろ」 Uターンラッシュ、巨大地震注意で特急運休

切符の払い戻しや運行の問い合わせで窓口に並ぶ帰省客や観光客(14日、和歌山県田辺市湊で)
切符の払い戻しや運行の問い合わせで窓口に並ぶ帰省客や観光客(14日、和歌山県田辺市湊で)
 夏休みをふるさとや行楽地で過ごした人のUターンラッシュが始まった。気象庁が8日に南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)を出して以降、14日現在もJR紀勢線では和歌山―新宮駅間で特急列車の運休を継続している。JRの利用客は「各停でのんびり帰るしかない」「今回を教訓に対応を改善してほしい」などと話し、帰路についた。


 JR紀伊田辺駅(和歌山県田辺市湊)では午前中からスーツケースを持った帰省客や観光客の姿が目立った。窓口では払い戻しや運行の問い合わせなどの列もできた。

 白浜町に帰省していた大阪市在住の男性会社員(43)は「地震臨時情報の出た8日に天王寺から帰省中、午後8時ごろに日根野で降ろされた。田辺まで各停で来て、田辺から白浜まではタクシー。今日は和歌山で特急に乗り換える。しんどいけれど、今日までしか休めず仕方ない」とリュックを背負って普通電車に乗り込んだ。

 JR西日本では14日現在、普通電車についても御坊―新宮駅間で速度を落として運行している。

 高速バスの利用者も多い。田辺駅前のバス乗り場には午前中から、見送りも含め大勢が訪れていた。

 田辺市に帰省していた名古屋市在住の男性会社員(30)は「元々バスの予定だった。大阪からは新幹線で帰る。特急の運休は大変だが、友達も車を利用するなどそれぞれ対応して、帰省できなかったという人はいなかった」と話した。