和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月21日(木)

こいのぼりの下で福祉の輪 障害者と健常者ら交流、和歌山・田辺

こいのぼりの下でにぎわった福祉フォーラム(和歌山県田辺市扇ケ浜で)
こいのぼりの下でにぎわった福祉フォーラム(和歌山県田辺市扇ケ浜で)
来場者(右)を会場本部で案内する田辺高校シーカーの生徒
来場者(右)を会場本部で案内する田辺高校シーカーの生徒
 和歌山県田辺市扇ケ浜のカッパークで4日、第24回福祉フォーラム「こいのぼりの会」(実行委員会主催)があった。晴天の下、こいのぼりが泳ぐ中で中高生らが活気あるステージを展開し、福祉関係の模擬店が並んだ。高校生ボランティアが運営を下支えし、福祉の輪が広がりを見せた。

 こいのぼりで飾った会場では、田辺地方の福祉施設をはじめ、神島高校商品開発プロジェクト「神島屋」など計約10店の模擬店が連なった。

 ステージでは明洋中や東陽中、高雄中、田辺中・田辺高校のブラスバンド部の演奏、熊野高校のサポーターズリーダー部のダンス、市民グループの演奏、南紀こどもステーションのソーラン節、ダンスチームなどの発表があり、会場を盛り上げた。

■田辺高生徒が手伝い

 この日の運営には、地域貢献などに取り組んでいる田辺高校の生徒グループ「シーカー」のメンバー約20人がボランティアとして準備から後片付けまでを手伝った。

 シーカーは昨年秋から毎週、光運送(田辺市上の山1丁目)が運営する子ども食堂に、市場で規格外となった野菜などの食材を届ける活動をしている。

 そうした縁で、実行委員長を務める光運送代表取締役の高松章さんからボランティアの依頼を受け、3年生の佐野未咲さんがシーカーのメンバーに参加を呼びかけた。

 ステージ前に椅子や机を並べて準備したほか、近くの駐輪場や会場本部で案内役を務めたり、模擬店の手伝いをしたりした。

 ステージで発表する団体の誘導役を務めた佐野さんは「人に話しかけ、案内することの難しさを感じたが、うまく誘導できた時はやりがいを実感できた」と、手応えを語った。

 高松委員長(74)は「多くのボランティアに支えられ開催できたことに感謝の気持ちでいっぱい。障害者と健常者の交流を目的とした会で、これからもずっと続けていきたい」と話した。