和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月22日(金)

田植えの演技に拍手 田辺の伊作田稲荷神社で神事、和歌山

田植えの様子を演じ、見物人を楽しませた(5日、和歌山県田辺市稲成町で)
田植えの様子を演じ、見物人を楽しませた(5日、和歌山県田辺市稲成町で)
地元の小学生も出演(5日、和歌山県田辺市稲成町で)
地元の小学生も出演(5日、和歌山県田辺市稲成町で)
 和歌山県田辺市稲成町の伊作田稲荷神社で5日、市指定無形民俗文化財の「御田植神事」が営まれた。境内に青竹や縄で田んぼに見立てた場所を設置し、地元の小学生や総代らが稲作の様子を演じて見物人を楽しませた。

 巫女(みこ)が豊栄の舞を奉納し、白装束姿の総代らが「あぜ草刈り」「あぜ削り」「あぜ塗り」など稲作の動作を演じた。その後、張り子の牛が登場し、座り込むなどの動きと総代の「今年の牛さんはおとなしいぞ」といった掛け合いに見物人から笑いが起こった。

 田が整地されると、着物姿で早乙女(さおとめ)役を務める稲成小学校の6年生8人が田植えと稲刈りを披露。足並みのそろった演技に拍手が送られた。

 田植えと稲刈りに出演した中根梨紗子さんは「友達が見に来てくれて緊張した。今年初めて参加したが、来年以降も機会があれば見に来たい」、三谷結衣さんは「緊張したけど、慣れてくると楽しかった。他の人が演じているのも面白かった」とほほ笑んだ。

 総代長の岡﨑明彦さん(70)は「無事に今年も終えることができて良かった。昔からの田植えの形を面白おかしく、楽しみながら知ってもらい、神様への『ありがとう』というお礼の気持ちを忘れずに持ってもらえればと思う」と話した。