和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月29日(金)

華やかトルコギキョウ 母の日前に準備進む、和歌山・串本

収穫したトルコギキョウの出荷作業をする佐々木信斉さん(和歌山県串本町潮岬で)
収穫したトルコギキョウの出荷作業をする佐々木信斉さん(和歌山県串本町潮岬で)
 母の日(5月12日)を前に、和歌山県串本町でトルコギキョウ(リンドウ科)の出荷が続いている。

 同町潮岬の花卉(かき)団地にある佐々木信斉さん(37)=串本町和深=の鉄骨ハウスでは、天候不順で生育に遅れがあるといい、「母の日までには間に合ってほしい」とハウス内の温度管理などに力を入れている。

 この花は串本と親交のある「トルコ」の名が付いているが、北アメリカ原産。つぼみがトルコ人のターバンの形をしており、、咲き方がキキョウに似ているためトルコギキョウと呼ばれているという説がある。華やかな花は冠婚葬祭や贈答用として広く活用されている。

 佐々木さんは潮岬地区と二色地区で計20アール約6万本を育てている。

 トルコギキョウは一つの株で2回収穫でき、現在は二番花が次々と咲き始めている。一本一本を丁寧に切り取り、花とつぼみの数で選別している。二番花の出荷は4月中旬ごろから始めた。

 今年は曇りや雨の日が多く、生育が遅れている。例年であれば多くの花が咲いているが、今のところつぼみが目立つという。

 佐々木さんは「ハウスの温度や水の管理をしっかりして母の日までにきれいな花をできるだけ多く出荷したい。トルコギキョウは日持ちの良さが特徴。値段は少し張るが、それ以上にゴージャスで気分良く飾れると思う」と話している。

 収穫したトルコギキョウはJAに出荷している。二番花の出荷は6月ごろまで続く。