和歌山県白浜町は１日、プロボクシングの元世界２階級王者、井岡弘樹さん（５５）＝大阪市＝を「白浜観光大使」に任命した。井岡さんは「白浜が大好きです」と今後、さらにＰＲしていくと話した。

　観光大使は、町内外で活躍し、町に関心と愛着を持つ人の中から町長が任命している。井岡さんは、歌手坂本冬美さんらに続いて６人目。町の宣伝に努めるとともに観光振興のための提言や情報提供をする。任期は２年。

　任命式は、同町の白良浜の遊歩道沿いにあるエディ・タウンゼント記念碑前であった。故エディ氏は井岡さん、ガッツ石松さんら計６人のボクシング世界王者を育てた名トレーナー。記念碑は、最後の弟子である井岡さんが２００４年１１月、練習場として思い出の深い白良浜に建てた。

　井岡さんは、堺市出身。現在は井岡ボクシングジム会長を務めている。１９８７年７月にＷＢＣ世界ストロー級王座、９１年１２月にＷＢＡ世界ジュニアフライ級王座を獲得した。生涯成績は４２戦３３勝（１７ＫＯ）８敗１分。

　白浜町内では、２０１６年６月に井岡ジムのキャンプを実施。２２年１２月に「わかやま１２湯推進協議会」と連携した大阪市内から町への日帰りツアーに同行。２３年１０月に町内で開かれた第３回「わかやま１２湯サミット」に参加した。

　任命書を手渡した井澗誠町長は「心からうれしく思う。ぜひこれからも観光大使として白浜をＰＲしていただきたい」と述べた。

　井岡さんは現役時代、１カ月以上、白浜に滞在して練習したことがあるだけではなく、プライベートでもよく白浜を訪れていると述べ「これからもどんどん白浜へ遊びに来たい」と話した。