和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月23日(月)

未来の料理人が腕振るう 梅林で17日、南部高生手作りの弁当販売・和歌山

販売に向けた最終練習で弁当を作る生徒(14日、和歌山県みなべ町芝で)
販売に向けた最終練習で弁当を作る生徒(14日、和歌山県みなべ町芝で)
梅林で販売する5種類の弁当
梅林で販売する5種類の弁当
 和歌山県みなべ町芝の南部高校食と農園科は17日午前11時半から、同町晩稲の南部梅林で弁当を販売する。調理コースの2年生19人が実習で作った弁当で、一般向けの販売は初めて。5種類あり、「梅などを使ったこだわりの手作り弁当はいかが」とPRする。


 調理コースは昨年度のコース改編で導入された。1期生である2年生はこれまで和洋中の料理で知識を深め、技術を磨いてきた。実習で作った料理は保護者に味わってもらったり、教職員に販売したりしたことはあるが、大量に作って一般に販売するのは初めて。来年度には、大量に調理することも含む総合調理の実習が予定されており、それに向けた取り組みでもある。販売でのデビューの場として、町内で最も知られる南部梅林にした。

 生徒は5班に分かれ、これまでの授業で学んだ知識を生かし、原価計算をして、栄養のバランスなども考慮しながらおかずを考えた。

 5種類は、天ぷら弁当(天ぷら、卵焼き、煮物、フルーツ大福など)▽おにぎり弁当(おにぎり、サケフライ、梅コロッケ、煮物など)▽ぜいたく弁当(唐揚げ、サケホイル焼き、梅入り卵焼き、おひたしなど)▽HAPPY弁当(生春巻き、だし巻き卵、梅コロッケ、大学芋など)▽卵不使用!ヘルシーハンバーグ弁当(ハンバーグ、ちくわ天、豚こま唐揚げ、うめっこ煮など)。食材で使った梅干しは、南部高の農場で栽培した梅を自分たちで加工した。米や野菜は地元産を使った。

 当日は、各種類20個ずつ計100個を用意する。価格はいずれも500円。販売場所は、入園門(みかへり坂の下)から入って梅の里観梅協会事務所(料金所)までの道沿い。

■販売前に最終練習

 生徒は、販売に向けた最終練習にと14日、食と農園科の実習棟で、当日と同じ弁当を作り、教職員に食べてもらった。

 教職員には好評だったが、さまざまな指摘があり、販売当日に生かすという。

 担当教諭の田上稚子さんは「何を作るか、一から自分たちで考え、市販のものはなるべく使わずに手作りにこだわっている」。天ぷら弁当を作った櫨畑颯友さんは「天ぷらがメインで、梅を形作ったおかずなど、自分たちで考えた。初めて地域の人に食べてもらうので、当日は気持ちを込めて作りたい。ぜひ、買いに来てもらいたい」と話していた。