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2024年11月25日(月)

熊野古道の石畳が復活 「大辺路刈り開き隊」が道普請、和歌山・串本町

作業をする熊野古道大辺路刈り開き隊のメンバー=和歌山県串本町和深で
作業をする熊野古道大辺路刈り開き隊のメンバー=和歌山県串本町和深で
道普請で現れた延長約50メートルの石畳(和歌山県串本町和深で)
道普請で現れた延長約50メートルの石畳(和歌山県串本町和深で)
 熊野古道大辺路刈り開き隊(上野一夫隊長)は3日、熊野古道大辺路のルートとなっている和歌山県串本町和深の古道で道普請をした。隊員9人が土砂や落ち葉を取り除くと、延長約50メートルにわたって石畳が現れた。


 道普請をしたのは、すさみ町との町境付近にあり、「雨島平見」と呼ばれる小高い平地につながる古道。途中に掘割があることから「雨島平見掘割道」と名付けられている。刈り開き隊では、この古道を世界遺産への追加登録候補として町に提案している。

 上野隊長によると、刈り開き隊を結成した20年ほど前に古道の端に石畳のようなものがあるのを見つけ、分かっていたという。今回、追加登録に向け、作業を計画した。

 この日は和歌山市など町内外から隊員が参加。落ち葉や古道沿いの斜面から崩れ落ちた土砂をくわやスコップなどでかき出すと、幅約1・8メートルの石畳が見えるようになった。隊員から「出てきた」「きれいな石畳や」などと歓声が上がった。

 土砂が30センチほど積もっていたり、木の根があったりして苦戦したが、1時間半ほどの活動で約50メートルにわたって石畳があるのが分かった。一方で、土砂をかき出したが石畳が見えなかった所や、この日作業できなかった場所もあり、今後改めて作業したいという。

 上野隊長は「ここには絶対隠れていると思っていた。きれいな石畳が出てきてうれしい。串本町を通る大辺路は海が近く、海岸沿いや平見道といったルートが面白い。歩く人が増えてくれたら」と話していた。