和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月21日(土)

中高生がお薦めの本を紹介 田辺市でビブリオバトル

ビブリオバトルでお薦めの本について語る田辺高校2年の大井菜月さん(和歌山県田辺市東陽で)
ビブリオバトルでお薦めの本について語る田辺高校2年の大井菜月さん(和歌山県田辺市東陽で)
 和歌山県田辺市の中高生による書評合戦「ビブリオバトルinたなべる」が16日、田辺市東陽の市文化交流センター「たなべる」で開かれた。中高生7人が読みたいと思わせるように本の魅力を語り、観戦者が投票で最も読みたいと思った「チャンプ本」を選んだ。

 センター内にある市立図書館主催。中学生の部に3人、高校生の部に4人が出場した。それぞれ5分間でお薦めの本のあらすじや登場人物の魅力、本に引き込まれたポイントなどを熱弁。観戦者の質問にも答えた。

 「チャンプ本」に、中学生の部は衣笠中学校3年の寛座マリアさん(14)の「はるか遠く、彼方(かなた)の君へ」(安澄加奈著)、高校生の部は田辺高校2年の大井菜月さん(17)の「百貨の魔法」(村山早紀著)が選ばれた。2人は12月15日に和歌山市の県立図書館である県大会の出場権を得た。

 「はるか遠く、彼方の君へ」は源平合戦の時代にタイムスリップした3人の高校生の物語。寛座さんは「歴史は苦手だけど、この本を読むと本当にこんなタイムスリップがあったのかもしれないと思ってこの時代が好きになった。県大会でも本の魅力を伝えられたらと思う」と笑顔。

 「百貨の魔法」は魔法のネコがいる百貨店で働く訳ありな人々の物語。大井さんは「読めばそれぞれの主人公に共感できると思う。皆のうまい発表の中で選ばれてうれしい。県大会ではもっと落ち着いて発表したい」と話した。