和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月22日(金)

忘年会は「梅酒で乾杯」! 条例10周年で飲み歩きスタンプラリーも、和歌山・田辺

梅酒で乾杯する会社員のグループ(上)と飲食街に設置している「梅酒で乾杯条例」をPRする立て札=和歌山県田辺市湊で
梅酒で乾杯する会社員のグループ(上)と飲食街に設置している「梅酒で乾杯条例」をPRする立て札=和歌山県田辺市湊で
飲食街に設置している「梅酒で乾杯条例」をPRする立て札=和歌山県田辺市湊で
飲食街に設置している「梅酒で乾杯条例」をPRする立て札=和歌山県田辺市湊で
 忘年会シーズンの和歌山県田辺市街の飲食店で、梅酒での乾杯が増えている。今年は市が「梅酒で乾杯条例」を制定して10周年。自家製梅酒や梅カクテルを提供している店の「飲み歩き」スタンプラリーも開催中で、参加店を中心に「梅酒で乾杯」をPRしている。

 「飲み歩き」を企画したのは、市や観光・商工関係団体などでつくる「梅酒ツーリズム実行委員会」。梅酒の種類や「飲み歩き」参加店を紹介した冊子「梅酒bon」を1万部作製し、観光案内所などで配布している。参加店五つのスタンプを集めると、オリジナルのグラスがもらえる。

 飲食店でもポスターを掲示したり、乾杯用の小さなグラスを用意したりして「梅酒で乾杯」をアピールしている。田辺市湊にある居酒屋は「乾杯はまだまだ浸透していないが、勧めると喜んで梅酒を選んでくれる」、同じく湊にあるカフェ・バーは「県外の客は飲み比べに興味がある人が多い。うちだけでもいろいろな種類があるので楽しんでもらっている」と話す。

 12月中旬、居酒屋で職場の仲間と「梅酒で乾杯」をしていた市内の会社員男性(65)は「梅酒は好きで、いろいろな種類を試している。自家製にも挑戦したことがある。乾杯条例は知らなかったが、梅酒の魅力を知ってもらうにはいい機会」とおいしそうに飲み干した。

 「梅酒bon」では、店ごとの個性的な自家製梅酒を「クラフト梅酒」として紹介。さっぱりした仕上がりの「ブランデー梅酒」や県産ぶどうサンショウを加えてつけ込んだ梅酒、自家栽培の梅を低温熟成させた梅酒などを掲載している。

 日本酒と梅シロップをかけ合わせたカクテル、台湾名物に梅を合わせた「梅香る豆花(トウファ)」などといった梅カクテル、梅料理も取り上げている。

 実行委は「自家製梅酒や梅カクテルの提供店をもっと増やし、『梅酒で乾杯』のまちとして盛り上げていきたい。市外へのPRも強化したい」と話している。