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2024年12月17日(火)

樫野埼灯台を一般公開 記念日にちなみ350人見学

樫野埼灯台の内部を見学する子どもら(和歌山県串本町樫野で)
樫野埼灯台の内部を見学する子どもら(和歌山県串本町樫野で)
 灯台記念日(11月1日)にちなみ和歌山県の田辺海上保安部は10日、串本町樫野の樫野埼灯台を一般公開した。同灯台の機械遺産2016認定証、灯台絵画コンテスト2019受賞作品、トルコ軍艦エルトゥールル号関連パネルの展示などもあり、県内外から350人が訪れた。

 海上保安庁が制定した灯台記念日は、日本初の西洋式灯台「観音埼灯台」(神奈川県横須賀市)の起工日(1868年)。この日を中心に、海上保安思想の普及などを目的にした啓発活動が展開されている。

 樫野埼灯台は、日本最初の回転式石造り灯台として1870(明治3)年7月8日に点灯。90(明治23)年9月16日に樫野埼沖で遭難したトルコ軍艦エルトゥールル号の乗組員たちは、この灯台に救助を求めてきた。

 来場者たちは海上保安部員らの案内で灯台を見学。灯台に上り、眼下に広がる太平洋を眺めていた。

 初めてこの灯台を訪れた村上美乃留さん(10)=和歌山市=は「昔の機械とかが見られて楽しかった」、森友章君(9)=和歌山市=は「昔の機械が面白かった」、筒井一千花さん(9)=岩出市=は「トルコ人を助けた時代の建物が、今でもあるのがすごいと思った」と話していた。