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2024年12月23日(月)

和歌山の林県議に離党勧告 維新「党の方針に従わず」、林氏は「到底納得できない」

林隆一県議
林隆一県議
 議員報酬の一定割合を寄付するという党の方針に従わなかったとして党和歌山県総支部から離党勧告を受けた、日本維新の会の林隆一県議(和歌山市選出、2期目)が25日、和歌山市で記者会見した。手続きは正当とした上で「特定の党員を狙い撃ちにした処分で、相当性が欠け無効だ。邪魔だから処分するというのは到底納得できる話ではない」と訴えた。

 党は「身を切る改革」の一つとして議員報酬の一定割合を削減するか、自治体や団体に寄付するかを求め、任期中の実行が公認の条件としている。ただ、難しい場合は理由を添えて総支部に報告することとしている。

 林議員によると、1期目の任期中の寄付が難しいことが分かったため、当時の総支部幹事長に報告。再選後の6月には前任期分として、紀美野町に500万円を寄付し、そのことも報告したという。

 しかし、総支部が10日に開いた「党紀委員会」で林議員の離職勧告処分が決まった。林議員は異議を申し立てたが、退けられたという。

 林議員は会見で、任期中の寄付が困難な理由を報告している▽党紀委員会は役員会の諮問機関であるのに、役員3人が委員に入っていて要件を満たしていない―などとし、処分無効を訴えた。決められた割合を寄付していない議員が他にいるのに処分対象にはなっていないともいい「平等性に欠ける」と指摘した。

 同席した和歌山市議2人も突然に処分決定を知らされたといい「段階を踏まない処分で不透明。総支部から詳しい説明もなく、支援者の問い合わせにも説明できない」と話した。

 林議員は、27日までに離党しない場合は除名すると通告されており、関係者と協議して対応を決めたいという。