和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月22日(日)

維新の風、和歌山にも 衆院1区補選で林氏が激戦制す

当選確実の報を受け、笑顔で花束を受け取る林佑美氏(23日午後11時ごろ、和歌山県和歌山市湊通丁北で)
当選確実の報を受け、笑顔で花束を受け取る林佑美氏(23日午後11時ごろ、和歌山県和歌山市湊通丁北で)
 衆院和歌山1区(選挙区=和歌山市)補欠選挙は23日に投開票され、日本維新の会新顔の林佑美氏(41)が自民元職、門博文氏(57)との激戦を制し、初当選を果たした。維新は県内で初めて衆院小選挙区で議席を獲得。自民は14年ぶりの議席奪還を狙ったが、かなわなかった。 

 開票が進んだ午後10時50分ごろ、林氏の支援者らが集まった和歌山市内のホテルに当選確実の報が入るとどよめきと拍手が沸き起こった。支援者から笑顔で花束を受け取り、馬場伸幸代表らと「ガンバローコール」をした林氏は「今日がスタートライン。皆さまのご期待に沿えるように、しっかり誠実に活動を頑張りたい」と意気込みを語った。勝因については「今までの古い政治を新しい政治にしてほしいという有権者の強い思いが結果につながった」と話した。

 林氏は和歌山市議選での初当選からわずか8カ月の国政挑戦。党からは馬場代表や吉村洋文共同代表がそれぞれ3度も応援に駆け付けるなど、強力に支援した。

 今回の補欠選挙には、林氏と門氏のほか、共産新顔の国重秀明氏(62)、政治家女子48党新顔の山本貴平氏(48)が立候補した。

 投票率は44・11%で、21年衆院選の55・16%より11・05ポイント低かった。

■門氏「私の不徳」 自民連敗止まらず

 衆院への復帰がかなわなかった門氏は午後11時ごろ、和歌山市内の選挙事務所に姿を見せ「私が行き届かなかった。不徳の致すところで、心からおわび申し上げる」と深々と頭を下げた。党幹部が次々来援するなど、総力戦で臨んだが、自民は1区で6連敗となった。

 選対本部長の世耕弘成・参院幹事長は「候補選定が遅れたが、党県連が一丸となって、党本部、公明党からも全面支援いただき、これ以上ない体制で活動してきた」と総括。「手応えはあったが、告示後に潮目が変わった。何とかしようと力を合わせてきたが、届かなかった」と分析した。

 次期衆院選は小選挙区の区割り改定で、3あった選挙区が2に減る。この日、世耕氏のほか二階俊博元幹事長ら県選出国会議員4人が勢ぞろいしたが、この顔ぶれで議席を争う可能性もある。

■衆院和歌山1区補欠選挙開票結果 確定

当 61720 林  佑美 41 維新 (1)

  55657 門  博文 57 自元

  11178 国重 秀明 62 共新

   1476 山本 貴平 48 政新

有効票130031 無効票4165
得票数・氏名・投票日現在の満年齢・党派・元新の別・丸数字は当選回数(敬称略)