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2024年11月26日(火)

全国からの問い合わせ3倍に 串本古座高校の生徒募集

本年度3回目の串本古座高校地域協議会(10月31日、和歌山県串本町串本で)
本年度3回目の串本古座高校地域協議会(10月31日、和歌山県串本町串本で)
 和歌山県串本町串本の串本古座高校が全国募集している生徒に関する問い合わせが10月31日現在、前年に比べ49件増の69件入っていることが分かった。東京、大阪、名古屋で開かれた全国募集キャンペーンに同校が参加したことが主な要因とみられ、左近晴久校長は「例年になく手応えを感じている」と話している。

 同町串本の町文化センターで31日に開かれた、同町と古座川町の各種団体の代表者らで組織する串本古座高校地域協議会(会長・田嶋勝正串本町長)の会合で左近校長が報告した。69件あった問い合わせのうち、すでに10人が学校見学に訪れているという。

 現在、同校に全国募集で在学している生徒は1年生2人、2年生4人、3年生3人の計9人。全国募集を始めて4年目で本年度初めて卒業生を送り出す。

 全国募集の生徒数は、全体の10%以内となっていることから定員は1学年で12人程度。この日の会合で古座川町議会の大屋一成議長は、今後も全体の生徒数の減少が見込まれることから、定員枠を増やすことを提案。左近校長は、昨年20件の問い合わせがあったが、入学したのは2人だったと説明した上で「県担当者に伝えておく」と回答した。

 串本町議会の結城力議長は、定員を超えた場合は入学を断るのかと聞き、左近校長は「県と相談しながら柔軟に対応する」と述べた。

 協議会は全国募集生徒の家賃(上限は月2万円)を負担することから、古座川町の中道悟教育長は、生徒数が増えた場合の予算確保について質問。左近校長は、生徒たちは複数の高校を視野に入れて問い合わせており、大幅に定員を超える可能性は低いとの見解を示した。