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2024年12月05日(木)

平穏願い「子」の大絵馬 熊野本宮大社で完成

来年のえとの大絵馬を仕上げる九鬼家隆宮司(31日、和歌山県田辺市本宮町で)
来年のえとの大絵馬を仕上げる九鬼家隆宮司(31日、和歌山県田辺市本宮町で)
 和歌山県田辺市本宮町、世界遺産・熊野本宮大社の九鬼家隆宮司(63)は31日、来年のえと「子(ね)」の大絵馬を完成させた。神門などに飾るもので、本宮大社では迎春準備として12月16日に大しめ縄とともに掛け替える予定。

 神門に掲げる大絵馬の大きさは縦117センチ、横232センチ。金の稲穂をくわえた白いネズミや、「平穏」「平和」などの言葉が書かれた短冊が付けられた金の俵などを描いた。

 九鬼宮司はこの日、「智」「発心」という文字を書き添えるなどして大絵馬を仕上げた。「来年は災害がなく平穏で、平和な年であってほしい。ネズミは十二支のスタートであり、智恵の象徴でもある。発心という文字は、熊野に来られる多くの方が、心新たに物事を始めることの後押しができればとの思いで入れた」と話した。

 また、八咫烏(やたがらす)の絵や「旅の安全」などの文字を入れた南紀白浜空港に掲げる絵馬(縦144センチ、横225センチ)のほか、白いネズミや打ち出の小づちなどを描いたJR紀伊田辺駅と白浜、新宮、和歌山の各駅に飾る絵馬(縦103センチ、横157センチ)、南方熊楠記念館に飾る絵馬(縦29センチ、横77センチ)も制作した。