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2024年12月17日(火)

木のぬくもり生かす 田辺市新庁舎で最終案

新庁舎の外観イメージ図(和歌山県田辺市提供)
新庁舎の外観イメージ図(和歌山県田辺市提供)
 和歌山県田辺市は28日、東山1丁目の高台に移転新築する市庁舎の基本設計最終案を、市議会特別委員会に示した。紀州材を活用し、木のぬくもりが感じられる庁舎とする。市は今後、庁内協議を経て基本設計をまとめた上で、工事に向けた実施設計に入る。新庁舎の完成は2024年2月末の予定。

 新庁舎は、総合スーパー「オークワオーシティ田辺店」「紀伊田辺シティプラザホテル」を解体し、建設する。鉄筋コンクリート造りで地上6階建て、延べ床面積1万6551平方メートル。現在は分散している教育委員会や保健センター、水道部も新庁舎に集約する。

 外観には、紀州材を活用した5本一組の木格子を配置。5市町村が合併したことを表現するとともに、世界遺産「熊野古道」沿いに林立する木々をイメージしている。

 1階には駐車場と多目的ホール、2階には保健センター、3階には市民窓口フロアを設ける。4、5階は執務室、6階には議場が入る。

 誰もが利用しやすい「ユニバーサルデザイン」を取り入れ、市民交流スペースやキッズスペース、授乳室もある。災害時は、1階が津波からの一時避難所、2~5階は災害対策本部機能へと転換する。

 来庁者用駐車場は、新庁舎1階と、隣接地に新しくできる立体駐車場とで、計136台分を確保している。

 この日の委員会では、議員側から大きな変更を求める意見は出なかった。

 実施設計は、来年9月末までにまとめる予定。21年3月からスーパーとホテルの解体工事を始め、その後、並行して新築工事に取り掛かる。総事業費は約125億円の見込み。