和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月23日(月)

地域の魅力を冊子に みなべ町の高城中1年生が作成

高城中学校1年生が作った冊子「高城・清川巡り~高城・清川の歩き方」(和歌山県みなべ町滝で)
高城中学校1年生が作った冊子「高城・清川巡り~高城・清川の歩き方」(和歌山県みなべ町滝で)
 和歌山県みなべ町滝、高城中学校(瀬戸敬二校長)の1年生14人が、校区である高城、清川地域の魅力を紹介する冊子「高城・清川巡り~高城・清川の歩き方」(A4判、カラー、13ページ)を作った。写真やイラストを使い、分かりやすくバラエティーに富んだ内容。高城、清川の両公民館など協力してくれた施設や店に配った。


 郷土について調べ、魅力をもっと知ろうと「総合的な学習」の時間に取り組んだ。高城地域の生徒は8人、清川地域は6人おり、それぞれに分かれ、現地を訪れたり、資料で調べたりした。上級生がまとめた資料も利用した。

 高城地域では、桜の名所で知られる「島ノ瀬ダム」、江戸時代から湯治場として親しまれている「鶴の湯温泉」、本殿が町の文化財に指定されている「高城天宝神社」、地名「高城」の由来である「高幡山」などを紹介。「隠れた名店」としてケーキ店も取り上げている。

 清川地域では、周辺に桜やチューリップなどが植えられている「清川球場」、ボルダリングが体験できる「梅の里ボルダリングウォール」、秋祭りには県無形民俗文化財「名之内の獅子舞」など各地区の獅子舞が奉納される「清川天宝神社」などを紹介。炭のブランド「備長炭」の生産が盛んなことから、その特徴や原木のウバメガシ、振興のための施設なども載せている。生徒の山川美月さんが絵を描き、内容も考えた4こま漫画「備長炭の歴史」もある。

 総合学習で調べた、世界農業遺産「みなべ・田辺の梅システム」や梅の機能性についても資料を基に紹介している。

 両地域とも、掲載している見どころや施設、店を巡ってもらえるようにと、手描きの地図も付けている。

 高城地域を調べた学級委員長の廣岡杏香さんは「地域の魅力をさらに知ることができてよかった。高城の地名が、高幡山の高と、実際にあった城を合わせたものだと知り、なるほどと思った」、清川地域担当の学級副委員長の森下葵さんは「地図を描いていると、知らない道があった。住んでいても知らないことがあるんだと思った」と話した。2人とも、完成した冊子を見ると達成感があり、地域の人たちにも見てもらいたいという。