和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月23日(土)

電子たばこは指定ごみと別の袋に 全国で発火相次ぐ

加熱式たばこ機器。プラスチックごみに混入すると発火の恐れがあり、危険だ
加熱式たばこ機器。プラスチックごみに混入すると発火の恐れがあり、危険だ
 全国のごみ処理現場で、ごみに混入した電子たばこや加熱式たばこによる火災が相次いでいる。2月末には、和歌山県田辺市がプラスチックごみとして収集した電子たばこによる発煙事故が発生。市は「電子たばこは透明なビニール袋に入れ、埋め立てごみ収集日に、指定ごみ袋とは別にして出してほしい」と注意を呼びかけている。


 電子たばこにはリチウムイオン電池が使用されており、強い力が加わると発火する恐れがある。乾電池と同じような分別が必要だが、本体の外装がプラスチックでできていることが多く、プラスチックごみに紛れ込んでいることがあるという。

 市ごみ処理場には年間約1600トンのプラスチックごみが搬入され、作業員が手作業で選別した後、県外のリサイクル施設に運んでいる。市の担当者は「電子たばこが混入していると、ごみの回収や選別中に発火したり、作業員のけがにつながったりする恐れもある。正しく分別してほしい」と話す。

 一方で、電子たばこは近年普及した製品であることから、分別の方法について市民から問い合わせが寄せられることも増えているという。

 市はごみカレンダーなどで啓発に取り組んでいるほか、電子たばこなど新たな品目を加えた改訂版の「ごみ分別辞書」を作成。4月に全戸配布する予定にしている。