和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月23日(月)

「弁当・惣菜大賞」で好成績 調理にこだわる新宮のスーパー

優秀賞を受賞した熊野産あまごのオイル煮・きゅうりのサルサ弁当
優秀賞を受賞した熊野産あまごのオイル煮・きゅうりのサルサ弁当
めはりさんま寿司
めはりさんま寿司
紀州勝浦産まぐろのスペアリブ
紀州勝浦産まぐろのスペアリブ
紀州勝浦産まぐろの塩糀と南高梅のパスタ
紀州勝浦産まぐろの塩糀と南高梅のパスタ
 和歌山県新宮市にあるスーパーマーケット「ハイマート」の弁当や惣菜の計4点が、全国スーパーマーケット協会(東京都)主催の「お弁当・お惣菜大賞2023」で入賞、入選した。社員に料理人が多いという強みを生かし、調理に力を入れてきたことが奏功した。「選出は夢にも思わなかったが、これを機に全国へ売り出していきたい」と意気込んでいる。

 三重県熊野市産の養殖アマゴをフランス料理の調理法で仕上げた弁当(702円)と、紀南の郷土料理「さんまずし」と「めはりずし」を合わせた巻きずし(637円)が優秀賞を受賞。那智勝浦町で水揚げされるマグロの腹骨周辺や端材を使ったスペアリブ(430円)とパスタ(400円)は入選した。

 全国から1万4286点の応募があり、入選以上は216点だった。味や見栄えだけでなく、費用対効果や独自性なども審査した。

 ハイマートを運営する同名の会社の神﨑竜司代表(47)は「全国展開する大企業の社内コンペを勝ち抜いた商品でも選出されないことがあると主催者から聞いた。その中で4点も選んでもらえたことはうれしい」と話す。初出品だった。

 調理に注力するのは、大手スーパーとの差別化を図るためだ。「同じようにやっても勝てない。惣菜や弁当なら完全オリジナルの商品を作れる」と考えたという。自家製で、その日作ったものだけを提供するとこだわっているという。

 調理を担うのは、和食やイタリアン、フレンチ、中華といった各ジャンルの料理人たち。商品開発の際は地元らしさやお得感、そして「他にないような見栄え」を意識している。

 スーパーの営業は2019年7月から。22年5月には2店舗目を開業した。コロナ禍ではあるが、いわゆる「巣ごもり需要」や市のプレミアム付き商品券発行が追い風になった。物価高の影響を受けつつも、地域に根を張るスーパーとして奮闘を続けている。

 神﨑さんは「紀南、熊野というブランドを身にまとった商品を、全国へ発信したい」と展望している。