和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年11月15日(金)

白浜空港にチャーター機続々 搭乗者数10月も最多更新

南紀白浜空港に到着したチャーター機(和歌山県白浜町で)
南紀白浜空港に到着したチャーター機(和歌山県白浜町で)
 南紀白浜空港(和歌山県白浜町)を離着陸する旅客機の10月の搭乗者数が2万783人で、10月の最多だった2007年を5922人(39・8%)上回った。これで本年度は4月から7カ月連続で月別の過去最多更新となった。11月はチャーター機が16便離着陸する予定で、さらに記録を伸ばしそうだ。


 白浜空港を運営している南紀白浜エアポートによると、本年度の搭乗者は7カ月で13万553人となっており、年間で過去最多を記録した19年度(17万7135人)の同期間と比べ2万5598人(24・4%)多い。

 11月は、静岡市の航空会社「フジドリームエアラインズ」(FDA)のチャーター機が、仙台、高松、福島、北九州などの空港から入る予定。搭乗者は主に観光客で、熊野三山などを巡るという。

 また、白浜空港は定期便で、南紀白浜―東京を1日3往復計6便運航しているが、今月は臨時で8便の増便を予定している。


■「地域連携DMO」に

 南紀白浜エアポートは10月末、観光庁の「地域連携DMO」に登録された。県内の印南町以南の12市町村のほか、田辺市熊野ツーリズムビューロー、南紀白浜観光協会、那智勝浦観光機構の三つの「地域DMO」など関係機関と連携しながら、新しい観光客の誘致や地域の魅力向上を支援していく。

 DMOは、観光地域づくりを担う法人。同社はこれまで、複数の自治体にまたがる地域を担当する「地域連携DMO」の候補だった。観光庁によると、全国で255団体が登録、65団体が候補になっている。

 同社の岡田信一郎社長は「旅客好調、チャーター機の到来は、コロナ禍からの需要回復を感じさせる状況で、紀南の盛り上がりを実感する。観光客もビジネス客も予想以上に増加している。何か一つのイベントで伸びているわけではないので、一過性の感じもなく、底堅く力強い。地域連携DMOとしても一層『空港型地方創生』に励みたい」と話している。