和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月23日(月)

秋晴れ、各地でイベント復活 古道絵巻や獅子舞奉納

平安衣装を着て熊野古道を歩く参加者(3日、和歌山県田辺市中辺路町で)
平安衣装を着て熊野古道を歩く参加者(3日、和歌山県田辺市中辺路町で)
見物人を魅了した「上野の獅子舞」(3日、和歌山県田辺市下川下で)
見物人を魅了した「上野の獅子舞」(3日、和歌山県田辺市下川下で)
 文化の日の3日、和歌山県田辺市の旧町村部で、コロナ禍の影響で3年ぶりとなる秋祭りやイベントがあった。穏やかな秋晴れの下、各会場は参加者や見物人でにぎわった。

■華やか平安行列

 中辺路町観光協会は、田辺市中辺路町高原で「熊野古道絵巻行列」を開いた。平安衣装に身を包んだ約40人が、熊野古道の通る地区を練り歩いた。

 午前10時ごろに、法皇や西行法師、尼将軍、女房などに扮(ふん)した参加者が霧の里休憩所を出発。約1・5キロをゆっくりと歩いた。写真愛好者や参加者の家族は、道すがらシャッターチャンスを狙った。なかへち清姫太鼓の演奏や餅まきもあった。

■上野の獅子舞

 田辺市下川下にある春日神社の境内では、県指定無形民俗文化財の「上野の獅子舞」が奉納された。

 獅子舞保存会が「乱獅子」や「花がかり」など5演目を45分ほどかけて披露。会長の湯川剛さん(56)が「いかがでしたか」と問うと、見物人から大きな拍手が起きた。

 この獅子舞を見るために和歌山市から訪れた、すさみ町出身の辻本和夫さん(71)は「素晴らしかった。この伝統をぜひ受け継いでいってほしい」と笑顔をみせ、田辺市出身の妻の久子さん(68)は「すごい迫力だった。来年も来たい」と満足そうだった。