和歌山県南紀のニュース/AGARA 紀伊民報

2024年12月22日(日)

地域みんなで子育てを きっずぱーく20周年で研修会

きっずぱーくの20周年記念事業で講演する認定NPO「びーのびーの」の奥山千鶴子理事長(和歌山県田辺市東陽で)
きっずぱーくの20周年記念事業で講演する認定NPO「びーのびーの」の奥山千鶴子理事長(和歌山県田辺市東陽で)
 子育てを手助けしてほしい保護者と支援できる人とを橋渡しする和歌山県の田辺市ファミリー・サポート・センター「きっずぱーく」は25日、同市東陽の市文化交流センター「たなべる」で、設立20周年記念事業として、支援者であるサポート会員の研修会「今後のファミサポの在り方を考える」を開いた。会員や行政担当者、子育てを応援しようという事業主、地域の人々ら約70人が参加し、地域全体で子育てを支える大切さについて理解を深めた。

 横浜市で「地域で共に育ち合う子育て環境づくり」を目指して活動している認定NPO「びーのびーの」理事長で、NPO「子育てひろば全国連絡協議会」理事長でもある奥山千鶴子さん(横浜市)が「出番です!仲間と共につくる地域の未来~親子に安心を届ける子育て支援」と題して講演した。

 0~3歳児の育児は、子どもの成長の土台づくりの大切な時期だが、地域のつながりが薄れる中、親と子だけの「密室育児」にならないよう、高齢者や学生も含めた地域の人々の力を借りて「みんなで子育て」をする環境づくりの大切さを訴えた。

 親子の集いの場を利用した人が、子育てが一段落した後は支援者側になったりお世話になった高齢者を支援したりというように「子育てを入り口にして多世代の支援の循環をつくることが活力ある地域社会をつくることになる」と、横浜での実践を基に説明。「人とのつながりの中で自分らしく生きる。それが実現できる地域の未来を、皆さんと考えていきたい」と呼びかけた。

 きっずぱーくは、20周年を記念し、設立当初からサポート会員として活躍している田辺市学園の市田美名子さんに感謝状を贈った。