和歌山県が、実施する事業者を募集して県内各地に無料で新型コロナウイルス感染症のＰＣＲ検査が受けられる場所の設置を進めている事業で、串本町にも初めて検査場ができた。同町串本の国道４２号沿いで、検査場の担当者は「不安を感じた際にはぜひ検査を受け、不安な気持ちを払拭していただけたら」と利用を呼びかけている。

　県新型コロナウイルス感染症対策本部によると、無料ＰＣＲ検査実施拠点は県が薬局や衛生検査所などの事業者を募集して登録し、実績に応じて必要な経費を公費で支払う形で事業者が運営。２６日現在、県内各地に１０９カ所あるが、串本町は今回が初めて。県では串本が空白地帯だったことを課題と捉え、事業者に働きかけもしていたという。

　新宮署串本分庁舎近くにできた「串本ＰＣＲ検査場」は２１日、和歌山市内３カ所と田辺市内１カ所で実施拠点を運営している事業者が開設した。利用できるのは無症状の県内在住者で、症状がある人や濃厚接触者に当たる人は検査を受けることができない。ＰＣＲ検査の結果は翌日に連絡する仕組みという。

　同町では、無料のＰＣＲ検査場が町内にないことが町議会でも取り上げられていた。町福祉課の鈴木一郎課長は「以前から要望も頂いていたので、開設していただき大変ありがたい」と話している。

　受付時間は午前９時～午後３時で無休。期間は１０月３１日までの予定。問い合わせは同検査場（０９０・３３３９・５６７０）へ。